- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県上天草市
- 広報紙名 : 広報上天草 令和7年4月号
3月市議会定例会で堀江市長が述べた令和7年度施政方針の概要について紹介します。
本市が目指す「まちの将来像」を実現するためには「上天草市第3次総合計画前期基本計画」だけでなく、市が策定しているさまざまな計画の推進が必要不可欠です。
市民の皆さまお一人おひとりが自信と誇りを持って暮らせる「上天草市」を創るため、令和7年度においては、次の5つについて重点的に取り組みます。
■人口減少・少子高齢化対策
人口減少と少子高齢化の急速な進行による地域コミュニテイの希薄化、労働力不足などのあらゆる課題に正面から向き合い取り組みます。
「安心してこどもを産み育て、こども・若者が健やかに成長できるまち」を基本理念として、切れ目のない子育て支援、こどもたちの成長や多様な価値観を地域全体で支援するまちづくりを目指します。
本市への移住・定住を促進するため、空き家バンクの登録物件を適切に管理するとともに、空き家所有者に対する登録を促進する活動を積極的に実施します。
また、将来的な「関係人口」の創出・拡大につなげることを目的に、都道府県の枠を超えて上天草高校へ進学する生徒を獲得をするため、「地域みらい留学」に引き続き参画します。
■脱炭素・カーボンニュートラル
「ゼロカーボンシティ」宣言を達成し、持続可能なまちづくりを実現するため、ごみの減量化や再生可能エネルギーの活用などを推進します。
カーボンニュートラルの達成に貢献するため、市と地元企業等が共同で出資する「地域エネルギー会社」の設立を計画しています。実現した場合には、地域の脱炭素化はもとより、エネルギー料金を域内で循環させることができるようになり、地域経済の更なる活性化につながります。
ごみの発生を抑制するとともに、分別の徹底に対する市民や事業者の意識を醸成し、天草広域連合が進める新ごみ処理施設の整備を見据え、持続可能な循環型社会を実現するため、更なるごみの資源化・減量化に取り組みます。
■産業振興・地域資源の活用
観光産業、海運業および農林水産業の振興については、これまでの取組を継続しながら、持続可能な地域経済を構築するため、現状の課題を的確に捉え、地域資源を活かした産業振興策を推進します。
農地利用における将来の目指すべき姿を明確化するため策定した「地域計画」に基づき、集積・集約された効率的な農地を形成し、稼げる農業の実現に向けて取り組みます。
本市の大自然を生かした「トレッキング」や「九州オルレ」をこれまで以上にPRするとともに、インバウンドの需要拡大やTSMCを契機とした台湾からの誘客に注力していきます。
■デジタル社会の実現
デジタルは地域の社会課題をも解決する鍵になると考えられるため、デジタル社会の実現に向けた取組を加速させていきます。
スマートフォンの統合版アプリで行う各種行政手続の対象を拡充し、利用者中心の視点で考える便利で快適なデジタル化を推進してまいります。
デジタル化の進展による課題の一つである「デジタルデバイド」を解消するため、「スマホ教室」を引き続き開催します。
教育のデジタル化においては、第2期GIGAスクール構想を見据え、新たな学習用タブレットを導入し、児童生徒が自発的に学び、創造性を発揮できるような教育環境の整備に取り組みます。
■安心・安全なまちづくり
市民の皆さまが安心・安全に暮らすことができる社会の実現は、行政における最も重要な課題であると認識しています。
全国的に甚大化・頻発化する自然災害の発生に備え、大規模災害を想定した防災訓練を継続して行っていきます。また、近年の国際情勢を鑑み、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練も実施します。
通学路等の危険個所については、引き続き「交通安全施設対策事業」を実施し、こどもたちが安心して通学できる環境を整備します。
老朽化した水道管の更新を計画的に実施し、耐震性の向上を図るとともに、安心安全な水道水の安定供給に努めます。
■大矢野道路「大矢野トンネル」(仮称)貫通
平成31年度から事業着手した熊本天草幹線道路の一部である大矢野道路は、今年2月に「(仮称)」大矢野トンネル」が貫通し、大矢野川を跨ぐ橋梁工事が順調に進んでいます。
地域の皆さまには、引き続きご協力くださいますようお願いします。
■雲仙天草国立公園「天草地域」指定70周年(令和8年度)
令和8年度は、昭和9年に「雲仙国立公園」として指定され、その後昭和31年に「天草地域」などの編入に伴い、「雲仙天草国立公園」と名称変更されてから70周年になります。
令和7年度から各地でプレイベントの開催が予定されていますので、皆さま是非ご参加ください。