- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県阿蘇市
- 広報紙名 : 広報あそ 2025年7月号
■医療福祉
○福祉課
子育て支援は、こども大綱の基本的方向性を踏まえ、策定した「阿蘇市こども計画」に基づき、きめ細かい、切れ目のない子ども・子育て支援の充実を図ります。
地域福祉は、「地域の助け合いによる福祉(地域福祉)」を推進するため、「第4次阿蘇市地域福祉計画」を策定しました。地域の団体・組織、事業者、行政がそれぞれの役割を果たし、つながり、支え合うことで、すべての住民が健やかに安心して暮らせるまちづくりを進めます。その一つとして、災害時における避難行動要支援者の個別避難計画策定に向け、要支援者名簿の再整備に取り組み、計画策定に当たって実効性の高いものとしていきます。
多くの市民の方々が抱える複雑・多様化した相談に対しては、関係機関と連携し、生活困窮者対策・消費生活相談や生活保護制度等により、きめ細かな支援、適切な支援となるよう体制の充実・強化を図っていきます。
○ほけん課
国民健康保険事業は、「熊本県国民健康保険運営方針」及び「令和7年度阿蘇市国民健康保険事業計画」をもとに、熊本県と連携し安定した事業運営に努めます。
また、特定健診の受診率向上や被保険者の健康保持増進に向けた保健事業を推進、併せて医療費の適正化に向けた事業にも取り組みます。
介護保険事業は、令和6年度から令和8年度までを期間とする「第9期阿蘇市高齢者いきいきプラン」の2年目となります。引き続き、一人ひとりが主体的に参加し、自助・互助・共助の仕組みを確立、いつまでも安心して生活できる地域づくりを目指し、より良いサービスの提供と安定した事業運営に努めます。
後期高齢者医療事業は、急速な高齢化の進展による医療費の増加が予想されます。引き続き、健診や人間ドックを受診しやすい環境をつくり、生活習慣病の発症と重症化の予防、高齢者の健康寿命の延伸及び医療費の抑制に取り組みます。
高齢者福祉では、就労等による生きがいづくり、生涯学習、生涯スポーツ等を通した仲間づくりや健康づくりの機会充実、外出や買い物支援をはじめとしたきめ細やかな生活支援など、各種事業を展開し、関係機関と連携した高齢者福祉の向上に努めます。
○健康増進課
保健予防は、「健康増進計画」及び「食育推進計画」等に基づき、全市民の健康診断後の継続した保健指導及び健康アプリ等を活用した病気の予防・健康づくりを推進、健康寿命の延伸を図ります。
帯状疱疹ワクチンは、令和7年4月からの定期接種化に合わせ3月末で廃止する予定だった任意接種者への助成事業を9月まで延長、助成機会の確保を図ります。
母子保健は、「こども計画」及び「母子保健計画」に基づき、安心して子育てできる環境づくりを進め、引き続き関係機関と連携、相談事業や妊婦及び子育て家庭への切れ目ない支援に取り組みます。その一つとして、妊産婦及び中学生までの子どもがいる世帯を対象に24時間365日「チャット」で医師に相談できる「医療相談アプリ」を導入し、突然起こる家族の体調変化に不安を抱えることなく、安心して子育てができる環境を整備します。
○阿蘇医療センター
阿蘇医療センターは、国の第8次医療計画に基づく政策医療である「5疾病6事業」のうち4つの疾病(脳卒中・急性心筋梗塞・がん・糖尿病)と、5事業(救急医療・災害医療・へき地医療・小児医療・新興感染症対策医療)及び「在宅医療」の保健医療施策を担っています。
阿蘇医療圏の特徴的疾患である糖尿病・腎臓病は、院内の「糖尿病・代謝・内分泌内科」と「腎臓内科」の医師等による、住民を対象とした糖尿病・腎臓病教室等を継続して実施、予防啓発に取り組んでいきます。
地域医療に関しては、高齢患者の増加に対応するため、在宅医療支援をはじめ、院内の医師・薬剤師・技師等の多職種チームの活動とともに、院外の薬局・介護等施設・救急隊・行政等の異業種団体との協働のもと、患者急変時の横断的連携を図っていきます。
医療従事者の確保については、本年4月から医師1名を増員。一方で、看護師、薬剤師等の確保が困難な状況にあり、県内外の養成施設の訪問と併せて、阿蘇圏域出身者の人材確保に努めます。また、研修医や実習生の受入れは、後年の当院就職の動機づけにもなっていることから、今後も積極的に受入れていきます。
昨今の人件費・物価の高騰に診療報酬の改定が追い付かず、全国の7割以上の医療機関で昨年度(令和6年度)収支は悪化、厳しい経営状況にあります。阿蘇医療センターも大変厳しく、病床利用率の向上をはじめ様々な改善策を講じているところです。
今後も引き続き、阿蘇市及び阿蘇医療圏の政策医療並びに中核的医療を担う拠点病院として、地域の医療需要や環境変化に適応した機能の整備充実に努めていきます。