くらし [人権(じんけん)]人にやさしいまちの実現に向けて

~互いの人権を尊重し、支え合うことから~

■性の多様性を正しく知ろう、そして、尊重しよう
(1)性のあり方は「人それぞれ」です
私たちの「性」は複雑で多様です。人間の性を、「からだの性」「こころの性」といった視点・要素で考えてみると、それぞれが100%の男性や女性として振り分けられるものではなく、男女の間のどこかに位置する人もいます。一般的に、私たちは身体的にとらえ、「男性」あるいは「女性」と判断していますが、人間の性はそのように単純なものではなく、多岐にわたっているのです。
とりわけ、「からだの性」と「こころの性」が一致しない性的指向・性自認(※印参照)における性的少数者(性的マイノリティ)の人たちにおいては、時には生きづらさを感じたり、時には周囲の無理解な言動により傷ついたりしています。

※性的指向とは?
人の恋愛・性愛がどういう対象に向かうかを示す概念です。具体的には、恋愛・性愛の対象が異性に向かう異性愛(ヘテロセクシュアル)、同性に向かう同性愛(ホモセクシュアル)、男女両方に向かう両性愛(バイセクシュアル)などをいいます。

※性自認とは?
自分の性をどのように認識しているか、どのような「性のアイデンティティ」(性同一性)を自分の感覚として持っているかを示す概念をいいます。「こころの性」と呼ばれることもあります。

(2)「多様な生き方」を認め合う社会の実現に向けて
人権に関する県民意識調査(令和6年度)では、「性的少数者(性的マイノリティ)の人たちに対して、どのような人権問題が起きていると思いますか。」(複数回答可)との問いに、「差別的な言動をされること」と答えた人の割合が47.7%と最も高く、次いで「職場や学校等で嫌がらせやいじめを受けること」(45.7%)、「就職時や職場内で不利な扱いを受けること」(38.0%)とありました。(「人権研修テキスト(熊本県)」から)
「性の多様性」に関する問題については、近年、様々な研修で取り上げられて理解されるようになってきました。しかし、一方で子どもたちを含む多くの当事者が、生きづらさを感じながら過ごしています。私たちが無理解、無関心でいることは、知らず知らずのうちに本人の心を傷つけることにつながります。自分の周りに当事者は「いない」のではなく、自分が「気づいていない」だけと受け止め、さらに学びを進めていきましょう。
「多様な性のあり方」や「多様な生き方」をお互いが認め合い、理解していくことは、全ての町民が暮らしやすい地域づくりにも繋がっていくのです。

問合せ:教育委員会 地域人権教育指導員
【電話】0967-62-0227