文化 歴史探訪!

■菅ヶ迫(すがさこ)遺跡・菅ヶ迫第2遺跡(高城町桜木)
都城インター工業団地高木北地区の整備事業に先立ち、令和4年度から令和6年度に発掘調査を行った本遺跡。調査の結果、鎌倉時代から室町時代頃(中世)に最盛期を迎えた集落の跡や、同時期の水田跡が発見されました。
集落跡は水田跡よりやや高い位置にあり、大小の溝で方形に囲まれていました。当時の住宅や小屋である掘立柱建物の跡が6軒分見つかり、その柱を立てる際に掘り込まれた穴は250基以上も検出されました。このことは、幾度となく建物の改築が行われたことを示していて、長期にわたり集落が営まれていたことを裏付けています。
集落跡を取り囲む溝の外側では、2ha以上の広大な水田跡が発見されました。この水田跡には、1470年代の桜島大噴火で降り積もった大量の火山灰を農耕具で復旧した痕跡が残っていて、当時の人々の苦労をうかがい知ることができます。
本遺跡の調査は本年3月で完了していて、文化財課では調査成果の公開に向けた整理作業や研究を進めています。

問い合わせ:文化財課
【電話】23-9547