- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県都城市
- 広報紙名 : 広報都城 令和7年7月号
■「桂林漓江図(けいりんりこうず)」
大野重幸 作(制作年不詳)
作者の大野重幸(じゅうこう)(1900-1988)は本市出身の日本画家で、山内多門や川合玉堂(ぎょくどう)に師事し、院展で活躍。柔らかな画風で、風景や動物など自然の美しさを描いた作品を残しています。
重幸が1980年に中国の桂林・杭州を旅行した際のスケッチを基に制作されたと伝えられている本作。筆の運びが分かるようなおおらかな筆致には洒脱(しゃだつ)な趣があり、地平線を低い位置で捉え、空を大きく描いた構図からは、ゆったりとした空間の広がりが感じられます。水面には山の影が映り、ゆらゆらと揺れる水の輝きが巧みに表現されていて、涼しげな風情が漂う作品です。
※本作は、7月8日(火)から開催する収蔵作品展夏休み企画 〈入門〉アートの疑問「くらべる美術」に展示予定
問い合わせ:市立美術館
【電話】25-1447