くらし 五本松交流拠点施設整備事業 ~「まちづくり」の実践~

■まちづくりの実践。
○はじめに
皆さんは「まちづくり」と聞いて、どのようなことを連想しますか。公共施設の建設、道路や水道管の整備のほか、ボランティア活動などを連想する人もいるのではないでしょうか。「三股町交流拠点施設整備事業」は、このうち「公共施設の整備」にあたりますが、施設を作ることだけを目的に進めている事業ではありません。
町は、交流拠点施設を整備する中で「将来のまちを、どのようなまちにしていきたいか」と考える町民が増え、まちづくりの活動を広げようとする取り組みが生まれ、それに共感する人たちの活動が起きていくことを目的として事業を進めており、その動きは広がりを生みつつあります。
今回は、どのような考えのもとで町が本事業を行っているのかを紹介するとともに、今後の整備計画について紹介します。

○まちの将来をみんなで考える
私たちが生活するまちを、誰もが暮らしやすいまちにするには、このまちに暮らす私たち自身が「まちをつくる」主役である意識をもつことが大切です。
「まちづくり」とは「まち」に暮らす私たちが、私たちの望むまちに「つくり上げる」ことを意味します。
五本松団地跡地は、町が保有する貴重な財産の一つで、私たち町民の共有財産です。町はこの財産を有効活用するために、町と町民が一緒に考えることによって、より暮らしやすいまちづくりにつながると考え、計画を進めています。
五本松団地跡地を活用してどのようなまちに作り上げていくのか。そんな未来のビジョンを、町と町民が一緒になって考えていく必要があります。

○「協働のまちづくり」をどのように捉えるか
このまちの将来を、町と町民が一緒になって考え、五本松団地跡地をどのように活用するのか―。
まちづくりに取り組むうえでは、平成25年に施行した「三股町まちづくり基本条例」をもとに進めていく必要があります。
条例の前文では
・町民一人一人がまちづくりの構成員で主体的にまちづくりに参加していく
・町民と町役場は、それぞれの立場を尊重する
・『自助』『共助』『公助』の考えを基本に相互に補い協働する
との趣旨を示しています。

私たち町民と町が同じ目線で考え、協働してまちづくりを進めていくことが重要です。

■三股町交流拠点施設整備事業
「協働」の考え方を今後も維持しながら、まずは、下の図に示す「第1段階」の整備を行います。本年度は民間事業者の募集選定を行い、設計業務に着手します。次ページでは、今後の整備計画の概要を紹介します。
※詳しくは本紙をご覧ください。

○芽生え始めた「我がまち」意識
「一緒にやりましょう」の姿勢で取り組んだ結果、徐々にまちづくりに主体的に関わろうとする人たちが現れました。
その代表的なものが、町商工会の部会として発足した「五本松活性化推進協議会」です。
協議会では、この事業に関わる気持ちを「我がまちのことは、我がどんでやっど」という合言葉に込めて活動しています。この事業で目指してきた主体性が、「我がまち」を良くしようという気持ちと行動に現れています。

○人の知恵や力が融合する
真の協働とはどのようなものか意識しながら取り組み、その文脈に施設整備を位置づけることで、施設整備自体を目的にするのではなく、まちづくりの活動そのものが重要であるという認識が生まれました。
これにより、「施設整備」が「場所づくり」ではなく「場づくり」になります。人の活動があるからこそ「場づくり」と言えます。施設整備によって「場」がつくられ、活動がよりいっそう盛んになり、さまざまな人が融合し、新しい価値が生まれます。

○交流拠点は「町民活躍のステージ」
交流拠点の整備に向けて、構想段階から町民参加型で取り組んできましたが、その結果、まちづくりという公的な活動に参加意欲を持つ人が増えていきました。
これから、いよいよ施設を整備する段階に入りますが、設計や建設の段階にも町民が参加できる機会を作り、完成した後は、より多くの町民に活用される拠点となるよう期待します。
この交流拠点は、言い換えれば「町民活躍のステージ」です。たくさんの人の「やってみたい」が実現できる施設を目指して進めていきます。

○令和10年度供用開始(一部)を目指して
本事業は、これから設計・建設・運営を担う事業者の募集選定を行います。そして、選定した事業者グループとまちづくり合同会社みまたが連携して施設の設計・建設を行い、完成後の運営についても一体的に行います。
施設整備は段階的に進めることにしています。第1段階では、屋根付き広場、芝生広場、屋外トイレ、500平方メートル程度の交流施設を整備します。
天候に左右されずに利用できる屋根付き施設に対するニーズは以前から強くありますが、屋根付き広場を活かしながら、やってみたいことがやりやすい空間を作ることを優先して整備します。
第1段階は令和9年度中の完成を目指し、令和10年度には供用開始できるように進めていきます。

○拠点全体でまちづくりを盛り上げる
第2段階ではより機能性の高い交流施設を整備し、第3段階では民間事業として商業交流施設を整備するなど、拠点全体で「学び」「子ども子育て」「健康づくり」「買い物と食」の4つの機能を複合的に導入します。
これまでの町民の活動をさらに活発にするために、活動拠点の必要性が高まっています。これから整備する拠点施設を多くの人達が主体的に活用し、よりいっそうまちづくりが活発になるよう、本事業を進めていきます。

今後も、本事業の進捗状況などについてお知らせしていきます。

■いよいよ事業者の公募開始!
町民の声・運営者のアイデアを設計に反映
町は、設計・建設・運営の事業者を募集選定します。選定された事業者グループとまちづくり合同会社みまたが連携協力して、町民の意見や運営者の意見を取り入れながら、整備事業を進めていきます。施設全体を一気に整備するのではなく、まずは芝生広場、屋根付き広場、屋外トイレ、交流施設を整備する予定です。

お問い合わせ:企画商工課 五本松交流拠点施設推進室
【電話】52-1120