スポーツ どすこい木浦の はっけよい!国スポ!第3回

今回は「相撲の歴史」について触れていきます。
日本における相撲の起源は、古事記(712年)や日本書紀(720年)の中にある力くらべの神話や野見宿禰(のみのすくね)・当麻蹶速(たいまのけはや)の天覧勝負の伝説があげられます。また古墳時代の埴輪(はにわ)には、力士の形をしたものが存在しています。
奈良時代になると、毎年7月の七夕祭で天皇や貴族たちを前に相撲が行われるようになり、平安時代には「相撲節会(すまいのせちえ)」として、宮中の年中行事となっていきます。このように奈良時代以降、宮中で相撲が行われるようになったのは、日本各地でその年の農作物の収穫を占う儀式として相撲が盛んに開催され、これを宮中での五穀豊穣、天下泰平を祈念する神事として発展させたことが原点であると考えられています。
鎌倉時代以降は戦闘の訓練や力比べとして武士たちに相撲が広まりました。源頼朝などは、たびたび上覧相撲(将軍の前で披露される相撲)を開いたといわれています。江戸時代には、相撲は興行化され、庶民の娯楽として発展していきます。力士は歌舞伎役者とならび、花形職業として定着していきました。
このように相撲は長い年月をかけて今現在も発展しています。例えば「相撲」=「男性が行う競技」という考え方が根強くありますが、今は『女子相撲』も盛んに行われており、全国大会も開催されています。5月に開催された第4回全日本相撲個人体重別選手権大会のシニア女子軽量級で、岸本はな選手(静岡・飛龍高、延岡市出身)が優勝し、9月にタイのバンコクで開催される世界相撲選手権大会への出場が決定しています。6月に開催された第11回全国女子相撲選抜ひめじ大会小学6年生50kg以上60kg未満級で掘瑠流華選手(高千穂小)が優勝しており、宮崎県勢の活躍が目立っています。
日々、世間や時代が変遷していく中でも、「相撲」はこれまでの伝統や文化を継承するとともに、新たな伝統や文化を作り続けていくために挑戦を続けているのです。