- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県日置市
- 広報紙名 : 広報ひおき 令和7年7月号(7月11日(金)発行)
■韓国人が大好きな夏の果物「チャメ」
小学校を訪れると、「韓国の果物はなんですか?」「韓国の動物はなんですか?」などの質問をよく受けます。韓国は日本と距離が近く、気候も似ているため、そのときは、子どもたちの興味を引くような返事ができなかったのですが、夏が近づき、「そういえば韓国にはとてもおいしい夏の果物、チャメがあるじゃないか!」と、ふっとひらめきました。ということで、今回はコリアンメロンとも呼ばれる「チャメ」の話をします。
チャメはアフリカが原産であり、紀元前2000年ごろに栽培が始まったといわれています。韓国では三国時代(3〜7世紀)から栽培が始まりました。
味はメロンに似ていますが、食感がシャキシャキしていてきゅうりに近く、メロンの甘さときゅうりのさわやかな風味が調和しています。しかも、9割が水分のため、夏にぴったり!冷蔵庫で冷やして食べると最高においしいです。
ここでチャメに関する驚きの事実を一つ!今回夏の果物として紹介しているチャメ、実はウリ科の野菜なんです。ただ、品種改良を経て甘みがぐっと引き上げられたおかげで、韓国では甘い「果物」として認識されています。
そして、チャメに関する驚きの事実をもう一つ!このチャメ、実は日本にもあり、日本では「マクワウリ」と呼ばれています。若い世代にはあまりなじみがないかもしれませんが、1960年代までは手ごろな甘味として親しまれていました。
しかし、生産技術の向上によりメロンが手ごろな価格で流通しはじめ、マクワウリ農家が急激に減少しました。そのため、今はなかなか流通しているマクワウリを見ることが難しくなっています。
世界的に見ても、チャメを大量に栽培し、全国民が旬の果物として楽しむ国は今や韓国くらいです。海外でチャメのことを「コリアンメロン」と呼ぶのはこれが理由です。
韓国ではチャメの品種改良をこつこつと進めてきました。そのため、チャメは今でも夏の果物として韓国人に愛されています。
2000年代に入ってからは日本にも輸出しているので、そんなにおいしいの?と気になる方はネットで調べてみてください!では、ト・マンナヨ♡(また会いましょう)
国際交流員 アルムさん