健康 粟国診療所

■台風などで診療所を受診できない場合の処方について
医師:大田瑞生
夏は台風の季節ですが、皆様は大事なく過ごされているでしょうか?台風といえば7月にも1週間ほど船が止まって大変な思いをした方も多いと思います。急な用事が入って粟国島に戻ってこれなかった場合など、処方薬が切れそうというときにどうしたらよいのか。そんな相談を受けることがありますので、今回はそのお話です。

○近くのクリニックを受診してください!
処方薬は本来対面診察を受けてからもらうのが原則です。自覚症状がなくとも実際に血圧を測ったり診察を受けると異常が見つかることがあります。体調が悪いときは、いつもの薬であっても悪影響があることもあります。診療所としては本人の状態がわからないまま薬を処方することはできません。
お薬手帳を持って、近くのクリニックに受診しましょう。

○診察せずに薬を処方することはありません!
時折、受診はできないから処方だけお願いできないかと相談を受けることがあります。しかし、無診察での処方は法律(医師法20条)に違反しているのです。そのため診察を受けてからでなければ処方はできません。

○病院によっては代理受診と言って、「状態の安定している患者の代わりに家族が受診して状況を説明したうえで処方箋をもらう」という行為を許容している場所もありますが、あくまで例外的な対応です。体調の変化を見逃す可能性も高く、原則は対面診察が必要です。当診療所では対面診療無しでの処方箋の発行はいたしません。