- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道札幌市
- 広報紙名 : 広報さっぽろ 2025年8月号
札幌の冬の生活には欠かせない雪対策について、今後の在り方を考えるための取り組みを紹介します。
■第1回雪対策審議会を開催しました
将来的な除雪従事者の担い手不足や雪対策費用の増加、異常気象への対応などの課題を踏まえた、持続可能な雪対策の在り方について、市長から審議会へ意見を求めるための諮問書を交付しました。また、雪対策の現状と課題について各委員が意見交換をしました。
▽意見交換の内容の一部
・さまざまな課題の中で、いかに除排雪の質を落とさずに最適な方法を見つけるかが重要
・行政・企業・市民が一緒に雪対策に取り組む転換期。雪とうまく付き合う発想が大切
・大雪の日は学校を休校にしたり、企業はテレワークを行うなどの流れがあると、効率良く除雪ができるのではないか
・除雪機械の開発など、先端技術を使った新しい雪対策への投資を検討すべき
・夏に道路工事などを行う事業者が除排雪を担っているので、年間を通した担い手の確保が必要
■大学でワークショップを行いました
雪対策の現状と課題について市の職員から説明を行った後、行政・企業・市民それぞれの立場でできる解決策を学生同士で話し合いました。意見の一部を紹介します。
▽北海道大学
・行政は、除雪作業を担える人材を把握し、人手の確保に取り組む
・行政は、SNSやテレビなどで財政状況と雪対策の現状を丁寧に説明する
・企業は、従業員が家の除雪をする時間を確保できる勤務体制をつくる
・集合住宅と一戸建て住宅の住民が協力して、生活道路を除雪する
除排雪の質を維持しつつ、行政・企業・市民それぞれが工夫し、持続可能な雪対策を目指す必要があるという結果に
▽北海商科大学
・雪かきができる若者と、雪かきが必要な方がマッチングするアプリを開発する
・発電のためのエネルギーや冷房に雪を活用する取り組みを今よりも進める
▽市民アンケートではこんな結果が
広報さっぽろ5月号の本連載誌面などを見た方が回答したアンケート※結果の一部を紹介します。
※5/1~6/13に実施。2,776人が回答
Q.冬の暮らしのために市民が持つべき視点や心構え
※計数ごとの四捨五入により合計は100%になりません
1. 雪国で暮らす以上、雪による生活の不便さをもっと許容すべき
2. 1と3の中間
3. 行政と市民が協力して、できる範囲の雪対策に取り組めば十分
4. 3と5の中間
5. 快適に暮らすため、行政のみに頼らず、市民も雪かきや砂まきなどに積極的に取り組むべき
Q.冬の暮らしの1番の困り事
※上位5項目を抜粋
1位 道路や交差点の見通しが悪い 27.5%
2位 光熱費 20.3%
3位 通勤・仕事での移動、通学 17.7%
4位 積もった雪を捨てる場所がない 13.9%
5位 雪かきの身体的負担 13.3%%
約2割の方が、雪対策の課題などの情報を見て雪対策への考えが変わったと回答しました
これらの意見を踏まえ、年内に第2回審議会を行う予定です。今後もさまざまな方法で市民の皆さんからの意見をお聞きし、その状況を本誌やホームページなどで随時お知らせします。
問合せ:
審議会、ワークショップ、市民アンケートのことは未来創生担当課【電話】211-2338、
除排雪のことは雪対策室計画課【電話】211-2682