くらし 【特集】競輪事業(1)

実は、競輪ってこんな事業。

競輪と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
スピード感あふれる自転車レース、熱気に包まれたスタンド、あるいはベテランファンが集う独特の雰囲気…という印象を持つ方もいるかも。でも、実は競輪は「地域のための事業」でもあるのです。
競輪は、国の許可を受けて自治体が主催する「公営競技」で、その収益は、さまざまな公共事業に役立てられ、地域の暮らしを支えています。
この街にも函館ならではの魅力を放つ競輪場があります。「ナイター競輪」ではイルミネーションに包まれた幻想的な雰囲気の中、迫力のあるレースを楽しむことができ、観光の一環として訪れる方や若いファンも増えているのです。
この特集では、そんな競輪事業のしくみや魅力、そしてわたしたちのまち・函館とのつながりについて、ご紹介します。

■競輪は、スピードと戦略が絡み合う魅力的なスポーツ。
競輪は、1948年(昭和23年)に始まり、現在、43の地方公共団体が競輪場を運営しています。各競輪場では、年間60日以上の開催が行われるとともに、グランプリやGIなどのビッグレースも開催され、多くの観客や選手に楽しさを提供しています。
日本発祥の競技である「競輪」は、2000年のシドニーオリンピックから「ケイリン」という種目名で正式にオリンピック競技に採用されました。国際的なスポーツとしても注目されており、日本の競輪選手は、国際大会でも活躍しています。
また、競輪事業は、地域振興や社会福祉の向上に資するよう法律で定められており、その収益は地域経済の振興や公共事業の資金調達などに使われています。

■コロナ禍を乗り越え、売上絶好調!
令和5年度(2023年度)の市営函館競輪の売上は、前年度比約13.6%増の約323億円に達し、函館競輪史上2番目の高水準となりました。売上は、コロナ禍以降、毎年度増加しており、好調に推移しています。
ミッドナイト競輪などの多様な開催形態や、いつでも車券を購入できるインターネット投票の普及に加え、SNSや動画配信サービスを活用したPR等による新たなファン層の獲得が売上増に寄与しました。特に令和5年度は、特別競輪の開催がさらなる売上増に貢献しました。

令和5年度は、323億円。
ちなみに年度最高売上は、平成5年度の353億円です。

■事業収益で函館市の財政に大きく貢献!
競輪事業の収益は、施設改修の費用として函館市競輪事業施設整備基金に積立てているほか、一般会計に毎年数億円を繰り出しています。令和5年度の一般会計への繰出金は、3億9,500万円となっており、昭和25年度の開設以来の繰出金累計額は、令和5年度末時点で299億4,400万円に上ります。
この繰出金は、学校施設の改修や教育環境の整備など「教育の充実」、子育て支援など「福祉の向上」、スケート場の運営など「体育の振興」のほか、多岐にわたる分野で、市民の皆さんの生活を豊かにするために使われています。
詳しくは、市のHPをご覧ください。

なんと、昭和25年度~令和5年度までの一般会計繰出金累計額
299億円

令和5年度だけでも…
・医療の普及 約3億861万円 子ども医療助成費
・教育文化の発展 約174万円 梁川交通公園の整備
・体育の振興 約8,463万円 スケート場の運営等

■車券の購入は20歳になってから。競輪は適度に楽しみましょう。
20歳未満の方は、自転車競技法により車券(勝者投票券)を購入したり、譲り受けてはいけません。また、公益社団法人全国競輪施行者協議会では、さまざまなギャンブル依存症対策を行っています。
(01)本人申請による競輪場・場外車券売場への入場規制
(02)家族申請による競輪場・場外車券売場への入場規制
(03)インターネット投票の利用停止・購入上限額設定
これらの手続きについて詳しいことは、全国競輪施行者協議会のHPをご覧ください。

◇のめり込んでしまう不安のある方へ
公営競技ギャンブル依存症カウンセリングセンターで、専門スタッフ(臨床心理士)によるカウンセリングを行っています。
【電話】0120-321-153
(予約受付時間 平日9時~17時)