くらし ごみ分別の先進地からゼロカーボンシティへ
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道富良野市
- 広報紙名 : 広報ふらの 2025年8月号 No.767
《令和6年度 再資源化率 89.0%》
廃棄物系バイオマス※の「固形燃料ごみ」からはRDF(固形燃料)を製造、「生ごみ」は堆肥化するなど、令和6年度に処理したごみの資源化率は89.0%でした。再資源化したRDFなどの売上額の実績と、二酸化炭素(CO2)の削減効果を報告します。
※バイオマスとは、木材や生ごみなど生物由来の資源です。
■「資源リサイクル」からその先へ
富良野市は、昭和60年の3種分別本格施行を経て、昭和63年の6種分別本格実施により、生ごみの堆肥化と可燃物の固形燃料化を柱としたリサイクルの取り組みを推進してきました。
約40年の長い歴史の中で培われたごみ分別に対する市民の高い意識と行動力は、富良野市の環境行政にとって財産ともいうべき極めて重要な要素であり、今後も富良野市の取り組みにとって、なくてはならない原動力です。
富良野市はそうした「住民力」に支えられ、平成13年10月から「分ければ資源・混ぜればごみ」を合言葉に14種分別による徹底した資源化の取り組みを推進し、全国屈指のリサイクル都市、そして環境にやさしいまちとして広く認知されています。この類まれな住民力をできる限り維持継承し、「燃やさない・埋めない」を基本理念として分別による資源リサイクルを推進することで、「2050年ゼロカーボンシティ」の実現を目指します。
◆固形燃料化(RDF) 37.8%
◇重油燃料の代替として利用
売却先(処理施設):北海道地域暖房(株)、市内公共施設
◇再資源化した廃棄物の内訳
再生可能エネルギー:廃棄物系バイオマス(固形燃料:RDF・木くず)
資源循環:売上額 4,672,329円
脱炭素:削減量 4,591t-CO2
◆堆肥化 33.2%
◇農家・家庭菜園の肥料として利用
売却先(使用者):市内の農家、一般市民
◇再資源化した廃棄物の内訳
省エネルギー:廃棄物系バイオマス(たい肥)
資源循環:売上額 2,080,660円
脱炭素:削減量 628t-CO2
◆再生利用(有価物) 18.0%
◇金属、アルミ、ガラス、紙、プラスチックに再生
搬出・売却先(処理施設):
・野村興産(株)イトムカ鉱業所
・富良野地区清掃事業協同組合
・(財)日本容器包装リサイクル協会
・富良野市リサイクルセンター
◇再資源化した廃棄物の内訳
材料の再生:マテリアルリサイクル※
資源循環:売上額 1,611,812円
脱炭素:削減量 1,169t-CO2
※マテリアルリサイクルとは
廃棄されたものを新しい製品の原材料として再利用することです
◆焼却・埋立 11.0%
◇焼却・埋め立て処理したもの
搬出先(処理施設):
・上富良野町クリーンセンター
・富良野市富丘埋立処分場
・南富良野町小動物焼却施設
◇処理した廃棄物の内訳
◆令和6年度に処理した廃棄物(ごみ)の内訳
◇ごみ分別の効果
資源循環:売上額 8,364,801円
脱炭素:削減量 6,388t-CO2
■リサイクルセンターのCO2は排出「実質ゼロ」に!
今年の4月から「電力リバースオークション」という仕組みを活用し、リサイクルセンター(固形燃料化施設)で使用する電力を、すべて再生可能エネルギー由来の電力に切り替えました。これにより、施設で発生するCO2排出量は「実質ゼロ」となっています。
令和6年度の電力使用量は約33万kWhを想定しており、これにより約177tのCO2排出削減が見込まれています。これは一般家庭の約100軒分に相当します。
また、ごみのリサイクル率を高めることでCO2排出を抑制効果が期待できるため、リサイクルの過程でもさらなるCO2排出削減が可能になります。これらの取り組みにより、「ゼロカーボンシティ」の実現に向けた、環境に優しい循環が実現しています。
問い合わせ:環境課
【電話】39-2308
※詳しくは広報紙P.2~3をご覧ください。