くらし UPDATE!!地域おこし協力隊(revitalize the community)

今月の担当:山本(商工観光推進員)

■星の明るさと人の目
星の明るさは等級で表します。1等星、2等星という表現は、1等級(正確には0.5~1.4等級)の明るさの星、2等級の明るさの星のことをいい、等級の数値が小さいほど明るい星であることを示します。さらに1等星は6等星の100倍の明るさと決められていて、等級が1つ上がると約2.5倍明るくなります。
オリオン座の三ツ星は全て2等星ですが、真ん中の星が最も明るく、最も暗い右の星の約1.6倍の明るさがあります。また、北斗七星の2等星(6個)の中で最も明るい星はちょうど真ん中にある3等星の約4倍の明るさがあります。
しかし、皆さんの目にはオリオン座の三ツ星は皆同じ明るさに、北斗七星の7つの星の中に1つだけ少し暗い星があるとしか感じないことでしょう。
ヒトの目は、電球の数で例えると10個と16個とではそう明るさの変化は感じないけれど、10個と40個とでは明るさの違いをはっきりと感じられることができます。即ち、部屋の2つ電球を1つ増やしても、ヒトの目にはちょっと明るくなったとしか感じないのです(実際に感じているのは脳ですが・・・)。実は人間の感覚には、そういう不思議なところがあります。ということは、村が外灯の明るさを半分にしても、皆さんには少し暗くなったくらいにしか感じないということです。しかし、電気代は1/2の削減になります。
さらにもう一つ、ヒトの目に便利な機能があります。それは瞳孔の大きさが明るさに応じて変化するという機能です。暗いものを見るとき、脳は瞳孔を広げて光をたくさん入れようとします。「慣れ」と呼ばれる現象はこうして起こります。
札幌の街中を歩くと明るいイルミネーションや広告灯が目立ちます。その光がまぶしくて星が見えないだけでなく、私たちはその明るさに慣れてしまい、なおさら星は見えません。お店は看板を目立たそうと電気を使いますが、電気代を2倍にしても、2倍の明るさにはヒトの目には感じません。だから、低電力で明るさが得られるLEDライトが使われるようになったのです。
新篠津村では平成27~29年にかけて街灯のLED化が行われました。しかしその結果、村の空は明るくなりました。当時はまだ、新篠津村の星空の美しさには目が向いていなかったようです。