- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道留寿都村
- 広報紙名 : 広報るすつ 令和7年8月号
2)元気な人が魅力の村づくり~教育、保健、医療~
■留寿都村だからできる学校教育の推進
私が、就任当初から一貫して申し上げている「留寿都村だからできる可能性を模索し実施する」ものとして、村のこどもたちを育てるのは家庭だけでなく、地域全体で取り組んでまいりたいことや、地域格差に負けない学習支援と環境整備を行ってまいりたいと考えるものです。
令和7年度は、義務教育学校の開設に向けた保護者の方々への説明を継続するとともに、校舎及び体育館の建設に向けた実施設計事業に取り組んでおります。留寿都村の義務教育学校は、現在の小学校と中学校の一般教員を1校に合わせて配置することのメリットを活かし、こどもたちがより心豊かに、きめ細やかに学び合える場となるよう、現在の小学3年生以上は中学校のように全教科を専科の教諭が担当することにしますので教育内容は充実することが期待できます。本村の義務教育学校への移行は、教員の配置の面からも教育環境や内容を充実させるものとして留寿都村だからできるメリットであり、ソフト面の最大の効果であると考えております。
また、ハード面の施設的なことでは「ゼロカーボンシティ宣言」に関係することは(3)の項目で申し上げますが、体育館は地域住民のスポーツ交流の場、健康づくりの場として可能な限り利用の機会を広げられるように開放することや、避難所としてもその使用に耐えられるよう、避難中の運動不足等を解消するスペースについても考慮して計画をしてまいります。
児童生徒の地域格差に負けない学習支援については、GIGAスクール構想の推進による児童生徒1人1台の学習者用端末は、更新時期を迎えましたことから、令和7年度に調達いたします。
加えて、学校給食では、給食用賄材料費の価格高騰による家庭の負担増を回避するため、令和6年度に実施した令和5年度と同額とする給食費の据え置きと令和7年度も給食費の2分の1助成の継続を行い、今後の無償化に向けた検討を進めるとともに、食育を通じてふるさと・留寿都を伝える「ルスツふるさと給食まつり」を継続いたします。
関連して、地域学校協働活動によるボランティアのご協力をいただいて進めております野菜作りに代表される農業体験は、地域産業を理解するという目的のほかに、児童の食物への感謝や自然の恵みと作業の楽しさなど、五感で感じとる貴重な時間となっていますので今後も継続することができるようご協力をお願いしたい事業の一つであります。
■集いと学びを楽しむ社会教育の推進
社会教育における小学生の「なんでもチャレンジクラブ」は、児童が学校以外の場で体験する社会学習的要素が高く、個々が学習することのほか、異なる学年の参加から社会性や協調性、指導性により精神的な成長を見ることができ、第一にこどもたちに人気の事業でありますので継続し、発展を研究してまいります。
また、公民館や体育館を活動の拠点に行われているサークル活動等は、村民コミュニティの広がりと自主的活動につながっていますので、これを推進したいと考えます。
■認定こども園からつながる教育の推進
令和6年度に認定こども園へ移行した、「保育所型認定こども園るすつこども園」は、村長部局から教育委員会教育長部局に移管したことにより、幼児期からの児童に関する村行政の関わりを一本化することができ、感染症対策の統一化や情報伝達の共通化に代表される運営の基本並びに幼児・児童の小学校へつながる成長と学びの場の連続性を明確にすることもでき、さらに義務教育学校が開校されれば中学校まで一本化されますので、幼・小・中の一貫教育が期待できます。
加えて、令和6年度にるすつ子どもセンター内に設置した「留寿都村こども家庭センター」の機能充実に努め、妊娠中の方や子育て世帯、こどもに対して適切なマネジメントにより支援につないでまいります。
さらに、幼児期の交流体験(保育園留学)についても社会性を促すものとして重要視されているところ、本村では幼児期から一定期間を限られた仲間と過ごすことのメリットやデメリットがあり、また、都会では自然豊かなところでこどもをのびのびと過ごさせたいという希望を持つご家庭があります。このようなところから、こどもの交流事業を実践している自治体が北海道内にもありますので、保育園留学の研究をるすつ子どもセンターが中心となって行ってまいります。