- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道鷹栖町
- 広報紙名 : 広報たかす 令和7年4月号
■基本目標5(施策19~施策22)
あらゆる人が関係して高めあう幸せな交流があるまち
▽施策19 住民参加と連携によるまちづくり
第8次鷹栖町総合振興計画は、町民が主体となり、地域力を生かした「みんなでつくる あったかす」をまちづくりの基本としています。新たにスタートする後期計画でもその意思を引き継ぎ、町民参加の機会を創出してまいります。
町民の主体性を高めて地域課題に対応することを目的とした地域運営組織は、3年目を迎え、5地区すべてで地区計画が策定され、地域の特色を生かした活動が展開されています。さらなる活動の推進に向け、地域プロジェクトマネージャーを新たに配置し、地区計画の進捗管理や地区活動、連携体制構築に向けて支援します。
人口減少、高齢化により、町内会の在り方も考えていく必要があります。町内会を再編成する場合に、不用となった会館の解体費用の一部を助成する制度を新設します。
姉妹都市である、オーストラリア・ゴールドコースト市との提携30周年を迎えます。さらなる友好関係の構築に向けて、夏には鷹栖町へ、秋にはゴールドコースト市へ、それぞれの訪問団が来訪・往訪を計画しており、一層の交流を図ります。
▽施策20 戦略的な情報発信
情報発信の基盤となる、鷹栖町公式ホームページのリニューアルを進めます。インターネットでの情報収集が一般的な時代において、より見やすく、より調べやすいサイト構築を目指します。また、的確かつ効果的に発信できるよう、媒体ごとのターゲット、発信方法を整理し、情報発信の強化に努めます。さらには、町のイメージを表現した「公式ロゴマーク・イメージカラー」を作成し、対外的に町をPRする「タウンプロモーション」を推進します。
コロナ禍において、急速に進んだデジタル社会への対応に向けた、町民のデジタルリテラシー向上に向けた取り組みも欠かせません。定期的なスマホ教室の開催や鷹栖町公式LINEへの登録促進を図りながら、旬な情報をキャッチできる町民の増加を図ります。
▽施策21 地域と調和する移住定住促進と関係人口の創出
定住促進対策として、市街地における宅地流動化事業に取り組みます。市街地において、空き家を除却して宅地として売り出す場合、空き家を購入して除却したうえで新たに住宅を建築する場合に、除却に対する費用の一部を補助し、流通の促進を図ります。
また、民間賃貸住宅の新規整備に対する支援を行い、若い世代を中心とした住環境対策の向上に努めます。
3年間、慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)研究所と取り組んできた「域学連携プロジェクト」は一定の成果が見られました。発展的事業として、旭川市立大学と地域の活性化をテーマに継続して事業に取り組むとともに、地域活性化企業人制度を新たに活用し、プロジェクトに参画してきた慶應義塾大学の学生と、町内高校生を巻き込んだ活動を継続します。
地域おこし協力隊制度の活用も含め、鷹栖に魅力を感じて移住・Uターンする方も、一定程度で推移しています。鷹栖での生活を実際に体験できる移住体験ツアー、首都圏での移住相談会などを継続して実施します。さらなる強化策として、地域や民間事業者、専門人材等との連携をスムーズに進めるため、地域プロジェクトマネージャーを配置し、より成果を高められる仕組みづくりを進めます。
ふるさとまちづくり応援基金は、まちを応援してくれるファンの獲得や、返礼品であるまちの特産品PRに加え、町の財源確保にも大きく寄与しています。新規寄附者の獲得を目指しつつ、継続して応援していただく方を増やしていけるよう取り組みます。
▽施策22 持続可能な行財政運営
健全で効果的な行財政運営に向けては、現在策定中の新たな行財政改革プランを基に、経費抑制や財源確保に努め、持続可能な運営を目指します。
住民サービスの向上・効率化を図るため、「書かない窓口」の設置やコンビニでの証明書交付等を進めるとともに、豊富な知識や技術を持つデジタル専門員を中心に、職員全体の意識醸成を高め、今後もDXを推進していきます。
公共施設の老朽化対策は、人口減少社会を見据えた施設の必要性も鑑み、計画的な改築・修繕・解体を進め、適正に管理します。
■おわりに
以上、令和7年度のまちづくりについて、基本的な考え方を申し上げました。
昨今の世界、日本の社会情勢は、将来の予測が困難な時代だといわれています。加えて、全国的な「少子高齢化社会」や「人材希少社会」が押し寄せる現在、鷹栖町の財産である「人」や「地域活動」「産業」「福祉」を活かした、協働のまちづくりの再構築が必要です。持続可能なまちづくりのためには、人口減少や高齢社会という目前の難題に、町民の皆さんはもちろん関係機関や鷹栖町を様々な形で応援いただいている関係人口の方々のお知恵やご協力も不可欠であり、今までにない新しい取り組みにも積極果敢に挑戦する行動力が求められます。
第8次鷹栖町総合振興計画策定当初から培われてきた「他人ごとから自分ごと」の参画意識をもった多くの皆さんと、共に考え、共に歩む「みんなでつくる あったかす」の決意を胸に、難題解決に立ち向かい、あらゆる世代が活躍できる鷹栖町の実現に向けて力強く邁進してまいります。
町議会議員並びに町民の皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げ、令和7年度における「町政の執行方針」といたします。