くらし 令和7年度町政執行方針(3)

三.命をまもる地域防災力の充実
冒頭でも触れましたが、昨年元旦に発生した能登半島地震では、いまだに避難所や宿泊施設に身を寄せる方がいる中、八月には南海トラフ地震臨時情報が二〇一九年の運用開始以降初めて発表されたということでは、令和六年は改めて日本が地震大国であるということを突き付けられた年となりました。
本町においては、サロベツ断層帯において最大マグニチュード七.六、北海道北西沖地震においてもマグニチュード七.八の地震が想定されていることから、引き続き、地震・津波はいつ起きてもおかしくないとの考えの下、本町の防災対策を進めてまいります。
また、昨年は幸いにも本町において大雨警報の発表はなかったものの、毎年全国各地で大雨による土砂災害が発生しており、報道等により避難所運営の難しさをあらためて痛感していることから、令和六年度に導入した災害用大型トイレカー一台による避難所における衛生環境の強化と連動し、能登半島地震での避難所運営を基に洗い出しを図り、水や乳幼児用のミルク、乳幼児・高齢者のおむつ等を追加した災害用備蓄品を整備し強化充実を図ります。
大雨等による土砂災害の危険性の覚知についても、関係機関との連携を密に迅速な住民対応にあたるとともに、自主防災組織との避難所運営訓練を実施する等、災害発生による避難所運営に万全を期してまいります。
消防関係につきましては、消防職員四名を採用し、火災・災害に対応出来るよう消防職員はもちろん、消防団員との訓練強化に取り組んでまいります。
救急業務につきましては、新規採用職員のうち二名が救急救命士を取得予定であり、教育指導や訓練の向上を図り救急業務を充実させるとともに、本年一月に企業版ふるさと納税で寄贈を受けました、救急車の電動ストレッチャーを導入するなど、住民に対する安心・安全な救急体制の維持に努めてまいります。
さらに新規採用職員四名並びに救急隊員資格取得のため救急科に一名を北海道消防学校に入校させるとともに、大型自動車免許を一名に取得させ消防力の強化を図ってまいります。
治山・砂防対策としまして、令和五年度に休止していた湾内地区オモベツ川の改修工事について工法を見直したうえで実施いたします。また、自治会の要望を受け、大磯地区の排水改修工事を実施いたします。
稚内建設管理部が実施する砂防事業では、災害復旧対応として今年度もアフトロマナイ川導流堤内、オチウシナイ川床固工及び砂防堰堤内の除石と砂防堰堤の補修を実施する予定です。
宗谷森林管理署では、令和六年度補正予算によりヤムナイ沢の床固工の整備と湾内地区深内沢川の床固工嵩上げ整備を実施いたします。
また、今年度は鴛泊・鬼脇両地区において火防線等の保全整備を実施するとともに、本泊・南浜地区では下刈りを中心とした保安林整備を計画しております。
宗谷総合振興局林務課では、小規模治山事業として引き続きヤムナイ沢治山施設内の排土工を実施する予定となっております。