- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道平取町
- 広報紙名 : 広報びらとり 2025年3月号
「平取町の歴史・風土や文化を愛する心豊かな人づくりをめざして」を基本理念とし、豊かな自然と地理的条件のもと、この地に先住し自然を敬い共生してきたアイヌ民族や先人たちがともに築いた郷土の歴史、文化の理解を深めながら、厳しい社会を生き抜くためのスキルを身につけ、心豊かで責任感を持った人づくりを目指します。
また、人口知能AIやモノ・インターネットIoTなどICT技術の高度化や社会のグローバル化、さらには予測が困難な社会を生き抜くために、新しい時代の学びと働き方への変革の機会と捉え、誰もが安全で安心な学習機会を得られるよう努めるとともに、地域が持続的に発展できるよう、学校と地域、教育委員会が連携協働しながら課題解決を図り、地域創生の力となる教育行政を進めていきます。
■学校教育
(1)学力の向上
全国学力・学習状況調査への参加と町独自で行う標準学力検査の調査結果の分析・検証を速やかに行い、学習活動を「個別最適な学び」と「協働的な学び」の視点から捉え「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善に取り組む体制づくりを進めていきます。
(2)ICT教育の推進
GIGAスクール構想により全児童生徒にタブレットパソコンや高速ネットワークが整備され、デジタル教科書などの導入が進み、これらの機器を効果的に活用することが重要となります。
教員の活用スキル、児童生徒の機器活用能力の向上を目指し、情報モラルの指導も行います。
(3)キャリア教育の充実
自己の目標や生き方に目を向け、職業や進路に係る体験的な活動を行い、自分の性格や趣味、能力・適正の理解を深め、社会的・職業的自立に向け、発達段階に応じて必要となる能力や態度を育てることが出来るよう取り組みます。
(4)アイヌ文化学習の推進
平取町の重要な財産であり、町の振興発展に欠かせない教育資源でもあるアイヌ文化を、どの地域の児童生徒も深く等しく学べ、郷土の誇りと思うことができる学習機会の提供や環境づくりに努めます。
(5)生徒指導体制の充実
いじめの未然防止と早期発見・早期解消のため、組織的かつ迅速な対応に努めるとともに、不登校や支援が必要な児童生徒・家庭への対応には、平取町で採用するスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを有効に活用し、学校と関係機関が連携した組織的な支援を進めます。
(6)学校給食
児童生徒が食の大切さを理解するうえで、学校給食の果たす役割は大きく、栄養教諭をはじめ給食関係者の衛生意識の向上と管理の徹底に努め、学校給食の安全性の確保を図ります。
(7)教育施設の環境整備
児童生徒の健康管理が心配される猛暑が続いているため、令和7年度は全小中学校の普通教室に空調設備を強化し、良好な環境で学習できるよう整備していきます。
(8)部活動の地域移行
部活動の地域移行は、検討委員会を立ち上げ、地域住民への説明会を開催し、教員に代わる協力者を募っています。
また、令和7年度から平取中学校を拠点校とし、振内中学校の生徒が平取中学校の部活動への参加が可能になります。今後、日高町や他町と協力し、課題解決に向け協議を行っていきます。
■学校の適正配置
少子化の進展を背景とした学校の小規模化が進み、学校規模の適正化および良好な教育環境を確保するため、該当する学校について、令和7年度も協議・検討します。
■平取高校の魅力化
令和7年度入学者の出願状況は、昨年の6名から22名となっています。令和6年度では、教育委員会・平取高校・びらとり義経塾が連携し、平取高校における「進学支援とキャリア教育の充実」「生徒の個別ニーズの対応」「青少年国際交流事業の拡大」などを、地元小中学校の生徒・保護者を対象に説明会を開催しました。
今後も「平取高校の魅力化を図り存続させる会」と連携しながら施策を講じていきます。
■生涯学習
(1)青少年育成活動
地域住民との関わりや地域における様々な社会体験を通じて成長していく機会や環境が減少傾向にあることから、地域社会の一員としての義務や責任を果たすことができる青少年を育成する環境づくりを推進します。
(2)成年教育
町民一人ひとりが生涯にわたって学習活動を行うための学習環境づくりを推進するとともに、地域人材の掘り起こしや育成を行い、持続可能な学び合いができる環境を整えます。
(3)高齢者教育
生涯にわたって豊かで潤いのある生活を送るため、高齢者大学を年間を通じて開催しています。高齢者の新たな学び、仲間づくりや異なる世代との交流ができるように努めていきます。
(4)読書活動の推進
住民にとって魅力のある蔵書を整備し、必要とする資料を的確・迅速に提供し、その教養・調査研究・レクリエーション等に資することは図書館の基本的使命です。生涯にわたる読書習慣の定着と読書推進を目的とする各種サービスの実施と充実、各学校と連携し、児童生徒の読書活動や学校図書室活動の支援、目的を同じくするサークルやボランティアとの協力連携に努めます。