- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道音更町
- 広報紙名 : 広報おとふけ 令和7年9月号
懐かしい写真などを見ながら、かつての「音更」を思い出す、「おとふけ回想録」。
あの頃の音更にはどんな風景があって、何をしていたのか。思い出は人それぞれ違うものです。長く音更に住む人たちに集まってもらい、思い出話を座談会形式で語ってもらいました。
司会(上野山、以下司):今日は、開進地域にお住まいの皆さんにお集まりいただきました。永谷芳久さん(以下永)は87歳、岩田清さん(以下岩)は83歳、橋本忠範さん(以下橋)と吉田總さん(以下吉)は74歳、柴田秀樹さん(以下柴)は54歳ですね。よろしくお願いします。
■開進地域の居住歴
司:皆さんの居住歴を聞かせてください。永谷さんが87年ですね。岩田さんは?
岩:45年ぐらいですね。
司:橋本さんは?
橋:36年ぐらいですね。
司:吉田さんは?
吉:開進ニュータウンができてからで、15年ぐらいです。
司:柴田さんは?
柴:吉田さんと同じで18年ぐらいですね。生まれは柳町北区です。
司:昔は柳町も開進地域でしたよね。
柴:なので、開進地域には生まれてから住んでいます。
■空襲の記憶
司:昭和20年の空襲のことを聞いてもいいですか?
永:空襲では姉が亡くなりましたので、今でも鮮明に覚えています。
司:当時8歳ですね。防空壕みたいなものはありましたか?
永:防空壕があったのは覚えています。僕は防空壕に入りましたが、母と姉は畑に行ってしまい、防空壕には間に合わず、倉庫に入ってしまい空襲に遭いました。
司:さっきの空襲についてですが、戦闘機の音も覚えていますか。
永:戦闘機の音はひどかったです。当時あった変電所から亜麻工場まで全部空襲でやられてしまいましたから。音更町全域が空襲にあったものです。
司:亜麻工場が燃えたとお聞きしました。
永:燃えましたよ。簡単に消えるものではないですから、何日も燃えたと思いますよ。
吉:戦争のこと初めて聞きました。
永:今のよつ葉乳業の所に戦車部隊があったんですよ。
司:戦車を見たんですか?
永:戦車は見たことないです。兵隊が行き来しているのは見ました。
※7月14日と15日に空襲に遭い、町民3人が死亡、音更橋や西然寺などが爆撃されたほか、民家34戸が焼失および全半壊した。
■国道のカラマツ並木道
司:カラマツの並木が国道を木野から駒場まで植えられていましたね。
永:あれは今、思い出しても見事でした。
司:大正天皇の即位を記念したものでしたよね。
吉:10キロに渡って植えられており、すごかったとお聞きしています。
岩:昔、下駄を履いて歩いた記憶があります。
柴:僕が、子どもの頃の国道はまだ砂利でした。
司:木野から本町にかけて工事が始まったため、柴田さんが子どもの頃は国道が砂利だったんですね。
※舗装工事は千野(現木野市街の南)を基点に昭和30年度から着工された。
■〇丁目よりも〇線
司:何丁目と言われてもピンとこなくて、7線、8線、9線と言われるほうがしっくりきます。
全員:分かります。
吉:僕はまだ15年ぐらいですけど、7線、8線、9線と皆さんが言ってるからピンときますね。
岩:例えば、木野西通と言われても聞き慣れないですね。
橋:線路で区切ったりした歴史があるけど、開進地区では「~線」が言い慣れているね。
■柳町小学校の開校
司:柳町小学校の開校も開進地区の発展につながりますよね。
※開校は昭和52年
柴:僕は、開校した年に入学しました。
永:私は、初代PTA会長でした。
岩:私の子も柳町小学校に入学したよ。
柴:実は、岩田さんの子と同級生ですよ。
■特産センターと大型店のオープン
司:特産センター(木野大通西19丁目)が平成3年にオープンし、その後に道の駅に登録されました。
永:よく行ったよ。町の宣伝になって、観光客が来ていましたね。
橋:2階のレストランにも食べに行きました。
吉:すぐ近くに道の駅があるというのは、すごいことだったね。
司:駐車場では、野菜の即売会もやっていましたね。
柴:茹でトウモロコシがおいしかったです。
岩:季節の野菜や山菜をいっぱい売っていましたしね。
吉:犬の散歩がてら特産センターに行って、ソフトクリームを食べましたよ。
司:平成6年に国道沿いに大型店がオープンしました。
永:小さな商店がなくなって寂しいけど、買い物に困ることがなくなりました。
司:音更町内でも開進地区というのは、昔は、南を見れば十勝川の花火が見えたり、現在の北5線(木野東通、木野西通12丁目)から北を見れば、よつ葉乳業の工場が見えたけれども、今は国道沿いに大型店ができるなど変化が多い地域だったことを皆さんから教えてもらいました。本日はお集まりいただき、ありがとうございました。
写真などから思い出すことは人それぞれ違うはずです。皆さんも家族や友人と、かつての音更を懐かしみ、思い出話に花を咲かせてみてはいかがでしょうか。
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