くらし 旬の人

■春の叙勲大谷さん、宮本さん、柴田さんの3名が受章 大谷さんは紺綬褒章も
▽叙勲とは
70歳以上または所定の条件に該当する55歳以上で、国家や公共事業、社会に功労のあった方などが対象に授与されます。

▽紺綬褒章とは
日本の栄典制度における褒章の一つで、公益のために私財を寄附した個人や団体に授与されます。

■大谷亨(おおたにとおる)さん
旭日小綬章(地方自治)紺綬褒章
元北海道議会議員で名誉町民の大谷亨さんは、旭日小綬章叙勲と紺綬褒章を受章しました。
昨年、町に500万円を寄付してくださり「22歳か23歳の頃に、町の事業でヨーロッパに行く機会を得て見分をさせてもらったことで、世界観が変わった。その恩返しをしたかった」と語り、今の若者にも同様の機会を提供してほしいと話しました。受章の知らせに驚いたといい、妻のハナ子さんと共に喜びを分かち合いました。自身の経験から「若い人たちに夢を持って過ごしてほしい」とメッセージを送ってくれました。

■宮本光明(みやもとみつあき)さん
瑞宝双光章(保健衛生)
公立芽室病院の名誉院長である宮本光明さんは、瑞宝双光章を受章しました。
現在も清水赤十字病院で診察を続けており「受章の実感はなかったが、患者さんから祝福があり、それがうれしかった」と語っています。公立芽室病院の院長として、町に不足していた整形外科・耳鼻科・眼科の医師確保に奔走。多くの公立病院が経営難の中、黒字化を目指し、近隣からも多くの患者が訪れる病院へと発展させました。医師不足の厳しさを痛感しながらも、地域医療の充実に達成感を抱き、後進に「一度は地域医療に携わってほしい」と呼びかけました。

■柴田正博(しばたまさひろ)さん
旭日双光章(地方自治)
1999年から6期にわたり町議会議員を務めた柴田正博さんは、旭日双光章を受章しました。「町民のおかげ」と言い、今後も地域に貢献したいと語りました。
初当選後は、広報誌やネット中継を活用し、町民が委員会活動をリアルタイムで確認できるように尽力。24年間の議員活動で大切にしてきたのは「相手の意見を否定しない」姿勢であり、地域の応援や仲間の支えがあったからこそ続けられたと述べています。「芽室町にはホットボイスという制度がある。誹謗中傷ではなく、困りごとを町に伝える機会として活用してほしい」と話しました。