- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道芽室町
- 広報紙名 : すまいる 令和7年10月号
■『ゲートボール発祥の地の役割』
ゲートボールは、昭和22年にここ芽室町で考案されたスポーツで、故鈴木和伸氏によって「戦後の子ども達が楽しめる遊びはないか」という目的で誕生しました。その後、昭和40年代に差し掛かる頃、当時の文部省が高齢者のための運動として普及・推進したため「高齢者のスポーツ」として定着し、一時は爆発的に競技人口が増えましたが、現在は減少の一途をたどっています。私は8月18日から28日まで、町ゲートボール協会やゲートボール推進協議会の方々と、アルゼンチン・ブラジルを訪れ、第10回国際芽室杯ブラジルゲートボール大会を視察、そして参加する機会をいただきました。紙面の関係上詳細のご報告はできませんが、南米では小学生から年配の方々、特に20歳代、30歳代のプレーヤーが多く、ゲートボール発祥時のねらいでもある「青少年のためのスポーツ」として、また「3世代が同じコートに立てるスポーツ」として繁栄していることに驚きを隠せませんでした。大きな歓声やガッツポーズ、運営のデジタル化など活気に満ちた大会でした。帰国後すぐに「第38回発祥の地杯全国ゲートボール大会」を開催しましたが、昨年はブラジルやパラグアイの選手団が芽室町を訪れ、本年は中国、香港、台湾のチームに参加いただき、大会を盛り上げていただきました。出張や大会を通じて、発祥の地芽室町の役割をしっかり果たさなければという想いがより強くなりました。「ゲートボールをなくさない!」もちろん高齢者の方々にも引き続き楽しくプレーしていただきたいと思いますが、次世代への普及に向けて、南米の若年層への普及策も参考に、また、再来年「発祥80年、発祥の地杯40回の記念大会」を迎えます。その機会もうまく捉えながら、ゲートボールの再生・普及・推進に向けて発祥の地の役割を果たしていくために具体的な構想を整理して、行動を起こしていきたいと考えております。