くらし 「対話と行動力」でまちづくり~新村長に聞く 中札内村の未来
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- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道中札内村
- 広報紙名 : 広報なかさつない 令和7年8月号
■これからのまちづくりの基本姿勢について
多くの自治体同様、中札内村にも数々の課題があります。それに対して、村政の現状を把握し、事業や政策を検討し、村民の生活・安全を守り、寄り添う政策とするために、村民の皆さんや地域各種団体と話し合いを行い「対話と行動力」によって答えを見い出し、村民の幸せを第一にした、ずっと住み続けたいまち、より輝く村をめざして政策を進めて、まちづくりに全力で取り組みます。
■どのような具体的政策を考えていますか?
まず、中札内村のまちづくりや地方創生に向けて、大きく5つの柱と43の項目を揚げました。
5つの柱というのは、
1「未来につなぐまちづくり」
2「活力ある産業のまちづくり」
3「みんなで支えあい誰もが安心して過ごせるまちづくり」
4「人を育む教育、文化のまちづくり」
5「安全で住みやすいまちづくり」
です。一部を抜き出して説明すると、
1の「未来につなぐまちづくり」ですが、本村のまちづくり条例には、協働による住民自治の実現を目指す規定が明記されていて、基本理念は、『村民、議会及び村が信頼関係を構築し、情報共有を図ってまちづくりを進めていく』とあります。
それを実現するために、対話を重視し、議会や村民の皆さんに直接考えを示して、村民に寄り添うまちづくりへの議論を重ね、施策をより良い事業へと練り上げていく考えです。
2の「活力ある産業のまちづくり」では、本村の基幹産業である農業・畜産を持続可能な産業として推進するため、生産基盤や生産体制の強化を支援していきます。
また、とかち帯広空港から近距離の有利性を生かした、起業支援や事業所の立地促進を図り、道の駅や国立公園を含めた美しい農村景観を生かした、観光推進に取り組んでいきます。
3の「みんなで支えあい誰もが安心して過ごせるまちづくり」は、より子育てしやすい環境づくりを目標にした支援策、実状に合った細やかな各種福祉サービスの提供、「くるくる号」やその他の各種送迎サービスの窓口を一元化して、利便性を高めるなど、村民の皆さんに寄り添う方針で個々の施策を検討します。
4の「人を育む教育、文化のまちづくり」ですが、未来を担う人材のために地域全体で子どもを育む環境を作るのが急務です。
そして、若者の定住の促進にもつながるよう、返済を必要としない奨学資金制度の創設を考えています。
5の「安全で住みやすいまちづくり」では、各行政区での自主防災組織の設立と災害備蓄品の増強など、減災防災体制の強化を進めます。
冬期間の積雪では、住宅周辺に残された積雪を簡易的に除雪する新たな仕組みづくりを検討します。ただ、課題の多い分野でもあり、対話を通して、しっかりと解決に向けて取り組んでいきたいと思います。
■実現のための「対話」と「行動力」
私は、今、中札内村も含めた地方行政に必要とされているのは、住民一人ひとりの声を聞く「対話」や、それを形にする「行動力、実行力」だと考えています。
人口減少、少子高齢化、厳しい産業環境、観光の弊害、大規模自然災害、インフラの老朽化など、問題・課題は、あげれば枚挙にいとまがない。
しかし、これは課題であると同時に地方創生の「種」となり、より良い村とするための手掛かりでもあります。
真っ正面から現状を確認し、村民皆さんの声を村政の現場につなぎ活かしていきます。未来への種をまき、「チームなかさつない」で育み、次の時代につなぐよう取り組んでいきます。
地域に出向いて「対話」し、より多くの声を聞かせてもらい、実現に向けて動き形にする「行動」の、「対話と行動力」で取り組みます。
村民の皆さんお一人おひとりにパートナーとなっていただいて、想いをひとつに、一緒に中札内村の未来を創っていきたいと、強く思っています。
■村長ってこんな人
川尻 年和(かわじり としかず)
昭和44年1月16日中札内村生まれ(56歳)
出身校:
・駒澤大学附属苫小牧高等学校
・北海道コンピュータ専門学校 卒業
職歴:
・平成元年 中札内村役場 入庁
・平成26年 きらきら保育園園長
・平成30年 総務課長
・令和4年 施設課長