くらし 中札内村立診療所便(だよ)り(No.41)

所長 髙石 恵一

■皆さんは、日曜ドラマ『19番目のカルテ』見てますか?
所長の髙石です。今回はいつもの診療所便りとは少し趣向を変えて、ドラマの宣伝をしたいと思います。
7/13(日)より始まった嵐・松本潤さんが主役のドラマ、TBS日曜劇場「19番目のカルテ」(21時~)を皆さんはご覧になられましたでしょうか?
このドラマは『病気ではなく、人を診る。19番目の新領域「総合診療科」の医師』を描いているドラマです。

総合診療科の医師は、「総合診療医」という専門医のことです。総合診療医は、特定の臓器や病気に専門(得意分野)を絞るのではなく、患者さんが抱える病気や症状はもちろんのこと、病気に対する患者さんのお気持ちや生活背景、ご家族のことまで含めて全体像をとらえ、「その人全体を診る」ことを大切にしています。また、必要に応じて専門医と連携し、地域の「かかりつけ医」となることも、総合診療医の重要な役割です。当院や更別村診療所が所属する医療法人「北海道家庭医療学センター」は、この総合診療医を育てる組織です。私もここで総合診療医になるための専門の教育を受けて、4年前に中札内に赴任しました。ちなみに帯広にも、帯広協会病院、帯広厚生病院、北斗病院、帯広第一病院などに総合診療科があります。

当院で最も大切にしているのは、患者さんの辛さや困りごとに、丁寧に耳を傾けることです。そのため「何かお困りのことはありますか?」「何か気になることはありませんか?」と、患者さんお一人おひとりにお声がけしています。そして患者さんが抱えている表面的な症状だけでなく、その奥にある不安や苦悩の声にも耳を澄ませ、時には患者さんと一緒に悩むこともあります。総合診療医の専門は、病気や臓器ではなく患者さん「その人」だと思っています。患者さん一人ひとりに深く寄り添った医療を提供し、「総合診療医の専門は『あなた』です」と、お話することもあります。

私の総合診療医の大先輩である先生が、このドラマの医療監修をされています。もちろんフィクションとしての演出はありますが、主人公の総合診療医(松潤)が患者さんに寄り添う姿勢など、医療に携わる者として共感できる部分がたくさんあります。
村民の皆様にもぜひこのドラマをご覧いただき、ご自身の健康や今後の医療機関へのかかり方について考えるきっかけになれば嬉しいです。

当院では原作マンガを全巻購入し、待合室のテレビ下に設置しています!
ぜひ待ち時間でお読みください!

★当院は、8月のお盆時期(8/12(火)~15(金))も平常通り診療しております

お問い合わせ:中札内村立診療所
【電話】67-2012
〒089-1332 中札内村西2条南3丁目23