子育て 浦幌新聞第122号

■JAうらほろ青年部と浦幌小3年生 農園活動スタート
▽野菜、豆、稲を植える
6月11日(水)に、浦幌小学校の3年生が、校内の畑で、JAうらほろ青年部(以下JA青年部)の皆さんと野菜の種や苗を植えました。
今年も、JA青年部のご協力のもと、浦幌小学校3年生の農園活動が始まりました。畑に植えたのは、じゃがいも、かぼちゃ、キュウリ、トマト、玉ねぎ、白花豆、枝豆、稲の8種類です。稲は、1人1つずつ用意したバケツにも植えました。
子ども達は、JA青年部の皆さんに、畝の作り方や苗の植え方を教わりながら、興味津々で作業を進めていました。
小川太輔さん(3年生)は「教え方がすごくわかりやすくて、かっこよかったです」、中村友哉さん(3年生)は「お米を育てるのは初めてで、ちゃんと上手に植えられるか不安でした。うまく植えることができてよかったです」と振り返りました。
今後は、野菜のお世話や観察をするとともに、稲の栽培を通して、お米の研究活動に取り組む予定です。
(地域おこし協力隊 新里早映)

■中学生版浦幌部 町をきれいにごみ25袋を集める
6月25日(水)に、中学生版浦幌部が、今までの活動で拾った町内のごみを、浦幌町役場へ届けました。

中学生版浦幌部の「ミッションリサイクル」プロジェクトでは、町内のごみ拾いやポイ捨て禁止を呼びかける活動をしています。
4月から6月にかけて、計6回のごみ拾い活動を行いました。1人1つずつトングとバケツを持ち、1時間ほど町内を歩きながら、ごみを拾いました。活動中、浦幌部のメンバーは、場所によってごみの種類や量が異なることに興味を示していました。
ごみ拾いの結果、30リットルの袋10袋分のごみを回収しました。さらに、昨年度の活動で拾ったごみと合わせると、合計25袋分のごみを集めました。
集めたごみは、自分たちで役場へ届けました。
ミッションリサイクルのメンバーは「ごみを運ぶのが大変だった」「思ったよりたくさんのごみを拾っていて驚いた」と話し、達成感を得た様子でした。
(地域おこし協力隊 新里早映)

■北海道教育大学釧路校浦幌民泊体験実習 浦幌町の魅力と温かさに触れる
6月28日(土)・29日(日)の2日間、北海道教育大学釧路校の学生13名が、民泊体験実習と浦幌町内をめぐるバスツアーを行いました。

▽民泊体験実習
1日目は、第一次産業を営む皆さんのお宅を訪れ、民泊体験実習を行いました。学生は4つの家庭に分かれて、畑作や林業の作業に取り組みました。浦幌町の小学生が実施する「民泊体験学習」を、大学生も同様に体験しました。
子ども達がどのような体験をしているのかをより深く理解するために、学生たちは実際に子どもの目線に立ち、学びを深めました。
畑作を営む家庭では、草取りや収穫作業、作業場の見学を行い、林業を営む家庭では、木炭の製造工程の見学や袋詰め、薪割り作業を行いました。作業を終えた後は、夕食を共に作り、家族団らんの時間を過ごしました。
2日目には、体験後に複合施設フタバで退村式を行いました。学生は受け入れ家庭の皆さんとの別れを惜しみ、式が終わった後も話し続ける姿が見られました。
▽バスツアー
民泊体験実習が終わった後は、町内を巡るバスツアーに参加しました。見学場所の説明や道中のガイドは、地域おこし協力隊の犬養竣が務めました。学生たちは、うらほろスタイルにゆかりのある場所や浦幌町の歴史、観光スポットなど、計7か所を訪れました。
浦幌高校跡地では、うらほろスタイルの成立過程について説明を受けました。また、浦幌炭山では浦幌町の産業や歴史について学びました。学生たちは、子ども達が町の歴史的な出来事を学ぶ方法について考える機会を得ました。
2日間の体験を通して、森奏貴さん(地域教材開発研究室2年)は、「大学の授業では学べない多くのことを知り、体験することができました。
民泊体験実習を通じて、第一次産業の仕事内容の難しさや大切さを学び、とても良い経験になりました。また、初対面の私たちを家族のように受け入れてくださり、とても嬉しく、心が温かくなりました」と感想を述べました。
(地域おこし協力隊 犬養竣)

■編集後記
浦幌町に住みはじめて、数か月が経ちました。東京の校外で育った私にとって、大自然に囲まれた浦幌の暮らしは、感動の連続です。農林漁業がすべてそろっていること自体、とても素晴らしい環境だと感じています。
なんと、日本で仕事として自営農業をしている人(基幹的農業従事者)は、2000年からの約20年間で半減しているそうです。平均年齢は69・2歳で、65歳以上が7割を占めているといわれています(令和6年度食料・農業・農村白書)。日本の未来はどうなってしまうのでしょうか…。
そんな中、浦幌の子ども達が農園活動や森林学習、鮭さばき体験などを通して、「食」や「いのち」の大切さを学んでいる姿には、未来への希望を感じます。自然と共に生きている実感が、子ども達の心のどこかに残っていたらいいなと思います。
(新里)

2025年(令和7年)8月25日(月曜日)
発行元:うらほろスタイル推進連携会議
~平成19年度の中学生からの提案を受け道教育大釧路校の学生と地域おこし協力隊、十勝うらほろ樂舎が共同で制作しています~