くらし あしたへつながる防災知識 第49弾

■雪崩について知ろう
厳冬期(12月下旬~2月)、残雪期(3月~5月上旬)に入ると雪崩が発生する危険性が高まります。
民家のすぐ後ろに山や崖がそびえている当町で、雪崩によって様々な被害が発生していることは、皆さんの記憶にも新しいかと思います。
雪崩の危険性が高い場所には雪崩防止柵などが設置されていますが、すべての被害を完全に防ぎきることは難しいでしょう。
雪崩の種類、起きやすい場所、前兆を知っておくことは、自分や周りの人が被害に遭わないための1つの対策となります。レクリエーションや仕事などで冬山に登る際にもきっと役立つ情報なので、ぜひ心に留めておいてください。

◆雪崩の種類
▽表層雪崩
・新雪の層が、古い積雪の上を滑り落ちる現象。
・気温が下がって、短時間に多量の降雪があった時に発生しやすくなる。
・1月から2月に特に警戒が必要。
・流下スピードは時速100~200km

▽全層雪崩
・古い積雪と新雪を合わせた硬くて重い雪の層全体が地表面を滑り落ちる現象。
・暖かい春先や、フェーン現象で暖気によって積雪が溶けた時に発生しやすくなる。
・春先に警戒が必要。
・流下スピードは時速40~80km

◆雪崩が発生しやすい場所
・斜面の勾配が30度以上の場所(スキー場の上級者コース並み)
・低木やかん木、土がむき出しの場所や草地などのまばらな植生の斜面。特にササや草に覆われた斜面は滑りやすく、裸地より危険性が高いとされている。
・地震、銃声などの振動や、雪庇や樹木からの落雪によっても雪崩の危険性が高まる。

◆雪崩が起きる前兆
▽雪庇(せっぴ)・巻きだれ
山の尾根からの雪の張り出し。
張り出した部分が落下することが原因で雪崩が発生する可能性がある。
また、雪崩防止柵からの張り出し(巻きだれ)も同様に注意が必要。

▽雪割れ(クラック)
斜面にできた雪の裂け目。
積もっていた雪が緩み、少しずつ動き出そうとしている状態。

▽雪しわ
ふやけた指先のようなシワ状の雪の模様。
積もっていた雪が緩み、少しずつ動き出そうとしている状態。

▽スノーボール
斜面を転がり落ちたような雪の塊。
雪庇などの一部が落ちてきたもので、多く見られるときは要注意。

お問合せ先:総務課防災担当
【電話】87-2111