子育て 【特集】見えない思いに想いをよせて(2)

■県内初 あなたの「ありのまま」を受入れあなたの「自分らしさ」をえがく学校 学びの多様化学校開校
◇「この学校なら自分らしく生きられる」「少人数だったら通える」
現在の在籍校に通うことが難しい児童生徒を対象とした、(仮称)むつ市立学びの多様化学校を奥内小学校閉校後の校舎を活用して令和9年4月に開校します。
学習意欲はあるものの登校できない、教室に入ることができないこどもたちの新たな学びの選択肢となります。
現在、学びの多様化学校設置検討委員会において、教育課程等の話題が話し合われております。検討段階ですが、その一部をご紹介します。

◇むつ市立学びの多様化学校での学び
1 まなびの時間
一人ひとりの学び方にあわせた教科の学びを展開します。本人のペースにあわせて、前の学年や次の学年の学習内容を柔軟に学ぶことができる時間にします。
2 つどい・かたり
登校時に教職員と面談し、1日の活動を見通します。また、様々なプログラムをとおして、ソーシャルスキルを育みます。
3 きわめる
自分の「好きなこと」や「得意なこと」を伸ばす、個別探究の時間です。自分の「好き」や「得意」に没頭し、自分の良さを伸ばします。
4 ものづくり
図工・美術、音楽、技術、家庭科、栽培活動等を合科した創造的な活動の時間です。手や体を動かし、五感をフルに使ってものづくりを行ないます。

◇学校での1日のイメージ
9:30…登校
9:40頃…つどい・語り
10:00頃…まなびの時間(1)
10:40~…まなびの時間(2)
11:30~…ランチタイム・昼休み
12:30~…まなびの時間(3)
13:20~…きわめる・まなび・ものづくり
14:05…下校

◇POINT 集中して学べる環境づくり
授業時数を3割程度減らし、ゆったりとしたペースで学びができるよう時間割を工夫します。1日4時間学習を基本とし、従来の教科の学びに加えて、体験的な活動を大切にした学びを展開します。

◇入学・転学の対象児童生徒
次の3つの条件を満たした児童生徒を教育委員会で審議し、入学・転学を決定します。
1 むつ市在住の小学校1年生から中学校3年生の児童生徒
2 不登校状態もしくは不登校傾向にあること
3 児童生徒・保護者両方に入学・転学の意欲があること
詳細については、随時広報するほか、令和8年5月頃、入学・転学説明会を実施いたします。

◇保護者支援の取り組み
むつ市教育支援センターでは、保護者の方や不登校支援に携わる方々が一堂に会する「不登校のことみんなで語り合う会」を開催しています。
これまでに3回開催し、いずれも50名を超える方にご参加いただきました。参加者からは、「人目を気にせず涙を流せる場所、誰かに聞いてもらえる場所になりました」「自分たちだけではないという安心感を得られました」といった感想が寄せられ、気兼ねなく語り合える場として定着しつつあります。
現在、第4回の開催を年内に予定しており、詳細につきましては後日改めてご案内します。

■見えない思いに想いをよせて
人は、人との関わり合いの中で生きています。
学校は、単に勉強をする場ではなく、こどもたちの成長過程において、他者との関わり合いや、好き以外のものと触れる場として、大きな役割を果たしており、義務教育のベースとなります。
一方で、こどもたちは異なる背景、興味、発達段階をもって存在しています。こどもは多様であるという前提に立つ時、改めて学校とは何かを問い直す必要があります。
「一人ひとりを大切にする」
市では、この問いを学校だけに委ねるのではなく、教育委員会、そして地域の方一人ひとりが共に担うべき視点として捉えています。教育は、地域全体で育む営みであり、私たち一人ひとりの関わりが、こどもたちの未来を形づくる力となると考えています。
学校に行くこと。
学校に行かないこと。
どちらも大切な思い、大切な選択。支えるのは私たち大人です。

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各種問い合わせ先:
[教育相談]教育支援センター 平日(月~金)9:00~16:00【電話】22-0974
[不登校のこどもたちの利用]教育支援センター 平日(月~金)9:20~14:00【電話】22-0974
[学びの多様化学校、校内教育支援センターについて]学校教育課【電話】22-1111(内線3138、3130)
[むつ☆かつについて]地域クラブ企画推進課【電話】22-1111(内線3141~3145)