くらし ゴミについて考えてみましょう(1)

環境省では、毎年、環境基本法に定められた6月5日の「環境の日」を中心とした6月の1か月を「環境月間」として環境に関連する取組を推進しています。今回は私たちの生活と切っても切り離せないごみ問題について考えてみましょう。

●ごみの排出状況と推移
左の図1は、市における家庭から出る「生活系ごみ」と事業所から出る「事業系ごみ」、生活系ごみの一人一日あたりの排出量の推移を示したものです。
令和6年度の排出量(市集計による速報値)は、生活系と事業系を合わせて11034トンとなっており、近年の人口減少と共にごみの総量も減少傾向にあります。しかし、生活系ごみの1人1日あたりの排出量は横ばいとなっていて、全国平均と比べて約200グラム多くなっています。図2のごみ種別ごとのデータをごみの排出状況と推移見ると、令和2年度をピークに資源物の割合が減少していることが分かります。

●ごみの処理費用は税金
ごみの処理には、市民の皆さんから集められた大切な税金が使われています。令和6年度は1年間で、約4億3471万円もの費用(塵芥(じんかい)処理負担金)がかかっており、ごみを処理する施設の維持にも多くの費用が必要となります。
ごみの量を減らすことや分別して資源ごみとして出すことは、使われる税金を減らすことにつながります。この機会にごみの出し方について考えてみませんか。

▽1人1日あたり生活系ごみ排出量(令和5年度)
全国平均 475グラム
久慈市 702グラム
1人1日227グラムも多くごみを出しているんだ

図1 一般廃棄物排出量の推移

図2 一般廃棄物排出量の推移

■ごみを減らすためできることから
●雑紙を分別しましょう
雑紙は新聞紙や段ボール、紙パック以外のリサイクルできる紙類のことです。お菓子の紙箱や紙袋などさまざまなものがリサイクルできます。雑紙の分別は難しくありません。なるべく資源ごみにして、分別に取り組みましょう。
汚れた紙や防水加工された紙などは、雑紙として回収できません。リサイクルできるかどうかは、二次元バーコードを確認ください。
※二次元バーコードは本紙参照
回収方法:資源ごみの日に回収
雑紙の出し方:金属やプラスチックなどは取り除く。同じようなサイズのものはひもで縛って出す。大きさがばらばらの紙や小さい紙は、紙袋や封筒にまとめ、縛るか紙製のテープで止めて出す(紙の種類ごとに分ける必要はありません)

▽雑紙として出していい紙の例
包装紙 紙の芯 紙のケース 紙箱・紙袋 チラシ・雑誌 コピー用紙 カレンダー 封筒・ハガキ

▽雑紙として出せない紙の例
圧着ハガキ コーティング・防水加工された紙 汚れた紙 アルミなどがついた紙 カーボン紙 印画紙 感熱紙

●生ごみは水気を切って
生ごみは焼却処分しています。水分が多く含まれていると燃えにくくなり、焼却をするのにより多くの費用が掛かります。
捨てる前に絞る、一晩乾燥させるなど、なるべく水気をきって捨てるようにしましょう。

生ごみは約80パーセントが水分!

■今、プラスチックごみが原因で私たちの身近な海で起きていること

出典:プラスチックを取り巻く国内外の状況(環境省)

私たちの生活には、プラスチック製品が溢れています。多くのプラスチック製品は役割を終えるとごみとして処分されますが、ポイ捨てや不法投棄されたごみは、雨や風などで海へ流入。鳥や魚が餌と間違えてプラスチックを食べ、命を落とすなど生態系に深刻な影響を与えます。

●魚よりプラスチックが多くなる⁉
世界では毎年800万トンのプラスチックごみが海に流れていると試算されています。この状態が続くと2050年には、海洋プラスチックごみの量が海にいる全ての魚と同じ重さになると予想されます。

●プラスチックは分解されにくい
プラスチックは自然には分解されにくく、海に残り続け、波や紫外線で細かくなっていきます。5ミリ以下のプラスチックをマイクロプラスチックと言い、有害な化学物質を吸着する場合があります。

●小さな粒がもたらす大きな影響
海の生き物がマイクロプラスチックを食べると、食物連鎖の中で有害物質が蓄積されていきます。その生き物を食べることで、私たちの体にもプラスチックや有害物質が取り込まれ、人体に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。このままでは、海の生き物を食べることができなくなる日がくるかもしれません。
ごみの捨て方が、自然や生き物、私たちの健康にも関わることを意識して行動していきましょう。

■私たちにできることから始めよう
プラスチックごみを減らし、豊かな自然を守るために、次のことに取り組んでみましょう。

問合せ:生活環境課
【電話】54-8003