- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県一関市
- 広報紙名 : 広報いちのせき「i-Style」 令和7年3月号
■伝統を守りつつ、新たな技にも挑戦 粋でいなせな火消しの心意気を今に
市内の高校と専門学校を卒業後、美容師として県内で勤務し、23歳で地元に戻って建設資材メーカーに入社。「幼い頃から消防への憧れと興味があった」ことと、職場に在籍していた消防団幹部の勧めもあり平成20年に消防団に入団しました。2年後に纏(まとい)組に加入し、現在は4人が任されているはしご乗りの1人として活動。消防出初式をはじめ、せんまや夜市、大東大原水かけ祭りといった地域行事などで火消しの心意気を示す伝統の演技を披露しています。
はしご乗りには先端で行う「頂上技」、はしごの中腹で行う「途中技」などさまざまありますが、約15年の経験があっても「分からないことが多い」と苦笑い。技が詳しく記された資料はなかなかなく、先輩から伝授された技術を基本に、全国にいる猛者たちの動画を見るなど勉強を重ねながら仲間と技の習得に励んでいます。
「技が成功したときには達成感があるし、見てくれた人たちの歓声がうれしい。これからも使命感を持って続けていかないと」ときっぱり。引き締まった表情で火消しの象徴はんてんに袖を通します。
▽市消防団纏組はしご乗り
佐藤優(さとう・まさる)さん 40(東山)
Profile
昭和59年、一関市東山町生まれ。東山中学校のPTA会長を務める。「何かと見て見ぬふりができない性格。熱血漢だと思う」と自己分析。夜勤明けでも趣味の海釣りに出かけることもある。