- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県七ヶ浜町
- 広報紙名 : 広報しちがはま 令和7年11月号
~11月は児童虐待防止推進月間です~
児童相談所への児童虐待の相談件数は増加の一途をたどっており、子どもの命が失われる痛ましい事件が続いています。この中には、保護者が「しつけ」と称して暴力・虐待を行い、死亡に至るといった重篤な結果につながるものもあります。
こうしたことを踏まえ、2019年6月に成立した児童福祉法等の改正法において、体罰が許されないものであることが法定化され、2020年4月1日に施行されました。
法律の施行を踏まえ、子どもの権利が守られる体罰等のない社会を実現していくためには、一人一人が意識を変えていくとともに、子育ての中の保護者に対する支援も含めて社会全体で取り組んでいかなくてはなりません。
◆子どもを健やかに育むために
子育てをしていると、子どもが言うことを聞いてくれなくて、イライラすることもあります。
つい、たたいたり怒鳴ったりしたくなることもありますよね。一見、体罰や暴言には効果があるように見えますが、恐怖により子どもをコントロールしているだけで、なぜ叱られたのか子どもが理解できていないこともあります。
以下の5つのポイントを心がけながら、子どもと向き合ってみてください。
[ポイント1]子育てに体罰や暴言は使わない
一見、体罰や暴言には効果があるように見えますが、叩くことによって得られた子どもの姿は、叩かれた恐怖によって行動したのであって、自分で考え行動した姿ではありません。
「愛のむちである」と親が思っても、子どもにとって大人から叩かれることはとても怖いことです。ちょっと叩かれただけでも、心に大きなダメージを受けることがあります。
子どもだからといって、暴力や暴言が許されるわけではありません。
それに体罰や暴言は「虐待」へとエスカレートする可能性もあります。「叩かない、怒鳴らない」と心に決めましょう。
[ポイント2]子どもが親に恐怖を持つと、SOSを伝えられない
親に恐怖を持った子どもはどのような行動を起こすのでしょうか。
親に気に入られるように、親の顔色を見て行動するようになります。
また、恐怖を持つ親に対しては、子どもが心配事を打ち明けられなくなります。心配事を相談できないと、いじめや非行など、より大きな問題に発展してしまう可能性もあります。
[ポイント3]爆発寸前のイライラをクールダウン
子どもが、言うことを聞いてくれないときに、イライラすることは誰でもあること。でも、疲れていたりして、もともと抱えているストレス度が大きいと、子どもがすぐに動かないなどちょっとした行動をきっかけに、イライラが爆発してしまうことがあります。
イライラが爆発する前に、クールダウンするための、自分なりの方法を見つけておきましょう。
◎クールダウンの方法
・深呼吸をする
・数を数える
・窓を開けて風に当たる など
[ポイント4]親自身がSOSを出そう
育児の負担を一人で抱え込まずに、家族に分担してもらい、自治体やNPO、企業などのさまざまな支援サービス(ファミリーサポート、家事代行サービス、一時預かりなど)の利用を検討しましょう。子育ての苦労について気軽に相談できる友だちもできるといいですね。
[ポイント5]子どもの気持ちと行動を分けて考え、育ちを応援
子どもに「イヤだ!」と言われたときに、親自身が戸惑うこともあるでしょう。でも、2、3歳の子どもの「イヤ」は、自我の芽生えであり、成長の証でもあります。
「どうしたらいいのかな?」と子どもの考えを引き出し、必要に応じて助け船を出しながら、子どもの言い分を気長に聴きましょう。
「わがままな子になっては困る」という想いから、親は指示的に対応してしまうこともありますが、子どもの成長過程で必ず通る道だと大らかに構えて、子どもの意思を後押ししていきましょう。
◆子育ての大変さを保護者だけで抱えない
子どもを育てる上では、支援を受けることも必要であり、町が提供している子育て支援サービスを積極的に活用しましょう。
子育ての大変さを保護者だけで抱えるのではなく、少しでも困ったことがあれば、まずは、町子ども未来課までご連絡ください。
【電話】357-7454
また、児童相談所虐待対応ダイヤルや児童相談所相談専用ダイヤルもご利用可能です。
※参考 子ども家庭庁HP
◎児童相談所虐待対応ダイヤル 189(いちはやく)
◎児童相談所 相談専用ダイヤル 0120-189-784(いちはやく おなやみを)
