文化 大局観(たいきょくかん)で今を… 歴史好き市長のつぶやき〈第116回〉

横手市長 髙橋大
今年は、旧8市町村による大合併から市制施行20周年を迎える記念の年です。
市内の各地域では、さまざまな記念事業が行われていますが、今月6・7日には、市民が主役の『全力!よこて祭り』と題したイベントを横手駅周辺で開催します。多くの皆さんにご参加いただき、世代を超えた交流により、これからの10年が市の発展につながることを願っています。
また、横手公園展望台(通称『横手城』)が、11月1日に建設から60周年を迎えます。以前から多くの方より御城印(ごじょういん)の販売を求める声をいただいておりましたので、60周年を機に販売を開始しました。
さて、横手城は16世紀後半に横手盆地南部に勢力を持っていた戦国大名の小野寺氏によって築かれました。江戸時代には、本城である秋田久保田城の支城に位置付けられ、城代に伊達氏や須田氏、戸村氏が充てられて明治まで存続しました。慶応4年(明治元年)の戊辰(ぼしん)戦争で、秋田藩は新政府側についたことから、近隣諸藩の侵攻を受けました。時の城代戸村義得(よしあり)は、わずか19歳でしたが『切り抜け』を想定した籠城(ろうじょう)を決意するも多勢に無勢で、8月11日に自ら城に火を放って撤退します。城跡は一時荒廃しましたが、旧士族有志が国から買い取って町に寄付し、町は明治41年から公園として整備拡張に努め、昭和40年に三層の『天守閣様式の展望台』、今の横手城が建てられました。
さまざまな節目となる記念すべき年を市民の皆さんと祝い、横手を盛り上げていきたいと思います。