文化 I♥(アイラブ)中山Vol.104

■町の魅力を再発見!
中山町には、魅力的な場所やもっと知ってほしい良いモノなどがたくさんあります。
このコーナーでは、そんな町の魅力をお知らせしていきます。

■6年ぶりの火渡り神事 岩谷十八夜観音例祭
岩谷地区の岩谷十八夜観音(岩峯英秀住職)で、8月18日に例祭が行われました。岩谷観音史跡保存会(森谷喜代弘会長)が中心となり毎年行っており、この行事を一目見ようと町内外から多くの人が訪れました。新型コロナウイルス感染症や町道土橋沼の倉線の車道崩落の影響で、令和2年以降は中止や規模を縮小しての開催でしたが、道路の復旧を受け、6年ぶりに本格的な開催となりました。
朝9時に観音堂が開堂されると続々と参拝者が訪れ、その後ご祈祷が行われました。ご祈祷が終わるといよいよ「火渡り」の神事です。ほら貝の合図で邪気を払い、持つ者に幸運をもたらすとされる「蓬莱矢(ほうらいや)」が四方に放たれます。その後、護摩壇(ごまだん)に火がつけられ、燃え尽きた護摩木の上に角材を置き、塩をまいて場を清めることで火渡りの準備が整います。裸足になった参拝者が次々と火渡りを行い、家内安全や無病息災を祈りました。
岩谷観音史跡保存会の森谷喜代弘会長は、「来てくださった皆さんに対してありがたい気持ちです。岩谷十八夜観音はオナカマ(※)の修行の地でした。その文化や歴史を知ってもらうためにも、今後も続けたいです」と話していました。
※オナカマ…死者との口寄せや神との通信などの力をもっていたとされる盲目の巫女。