くらし [ジェンダー特集]多様な性について考えよう(3)

■誰もが働きやすい社会を目指して-男女共同参画推進事業者表彰
市では、男女がともに働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいる事業者を表彰しています。ここでは、本年度の男女共同参画推進事業者の皆さんの取り組みを紹介します。なお、これまでに表彰された事業所の取り組みは、市のホームページで見ることができます。

▽1人ひとりが安心して働ける環境を
(福)南町保育会
所在地:南花畑2-7
業種:医療・福祉(保育)
従業員数:
男性…11人
女性…257人
理事長 金子恭也(きょうや)さん
20歳から70歳と、幅広い年齢層の職員が活躍している法人なので、職員のライフステージの変化に合わせた「誰もが働きやすい職場」を目指し、さまざまな休暇制度を導入して福利厚生面の充実を図りました。また、働き方改革担当の職員を配置し、全ての施設でITツールを導入して業務の改善を図りました。
子どもたちと関わる職業を選択した職員1人ひとりが安心して働き、仕事に充実感をもち、自分や家族の生活が支えられるよう、法人として引き続きサポートしていきたいと考えています。

▽子育て世代を全力で応援
会津乗合自動車(株)
所在地:白虎町195
業種:運輸・郵便業(交通)
従業員数:
男性…321人
女性…70人
人事総務部部長 大川原龍(おおかわらりゅう)さん
社長自ら現場へ足を運び、社員と直接意見を交換したり、毎月の時間外に関する情報を共有したりすることで、職場環境や業務の改善に生かしています。意見交換の場は堅苦しくなく気軽に話せる雰囲気で、いろいろな意見が出ますよ。
また、子育て世代への支援にも力を入れています。子の看護休暇の対象年齢を未就学児から小学生までに引き上げ、無給休暇から有給休暇へ変更しました。付与日数も増やして、子どもが何人でも10日間取得できます。子育て世代の社員が多いので、喜ばれていますね。

▽敷居を低くして、新しい働き方を
(株)Eyes(アイヅ),JAPAN
所在地:東栄町9-15
業種:情報通信業
従業員数:
男性…33人
女性…9人
代表取締役社長 山寺純さん
社員には海外出身者が多く、従来の日本の働き方が当たり前ではない人もいます。そのため、新しい働き方を作りたいと考え、リモートワークやフレックス勤務など、女性はもちろん、誰もが働きやすい環境づくりを意識しています。働く上で最低限のルール以外は敷居を低くすることで、マイノリティ(少数派)の人でも働きやすい環境になると思っています。
社内チャットを使って常に意見を出し合ったり、役職の階層が1つで、いわゆる管理職がいなかったりすることで、社員同士の距離感が近いですね。

※従業員数は令和7年1月1日時点

■あいづっこが考える「男女平等」男女平等作文コンクール
市内の小・中学生を対象に、男女平等に関する作文コンクールを毎年実施しています。本年度は639作品の応募があり、審査の結果、次の作品が選ばれました。なお、入賞作品は市のホームページで見ることができます。
※詳しくは本紙をご覧ください。

◆最優秀賞受賞者インタビュー
▽小学生低学年の部最優秀賞
佐々木彩乃さん 川南小3年
わたしは、男の子も女の子も、どちらも同じように大切にされるといいなと思いながら、作文を書きました。小学校では、力仕事を男の子がすることが多いけれど、わたしもやってみたいです。女の子だからかわいい物だけ好きになるのはおかしいと思います。
わたしは、男の子も女の子も、やりたいことに平等にチャレンジできて、自分の好きなことを一生けん命に楽しめる社会になってほしいです。

▽小学生高学年の部最優秀賞
小泉糸都さん 松長小5年
小さいころ、イベントの景品などでもらうのは、いつも赤やピンクのかわいい物ばかりで、男の子がかっこいい物をもらっているのを、うらやましく思いました。初めから性別で自分の好きな物を決めつけられてしまうことを、ずっと「いやだな」と感じていたので、作文では、そうした「決めつけ」について考えたことを書きました。
これからの社会では、性別よりも1人ひとりの個性に目を向ける社会になってほしいです。

▽中学生の部最優秀賞
塚田陸斗さん 一箕中3年
男女不平等の価値観を、無意識に私たち子どもに押し付けないでほしいという気持ちで、この作文を書きました。
男女は、身体面では不平等ですが、違いを否定し合うのではなく、理解して互いに尊重し、思いやる心に性別は関係なく、男女平等です。女だから、男だからという無意識の偏った固定観念を押し付けず、性別を超えて個人として認め合い、自分らしく生きやすい社会になってほしいと思います。