文化 [特集1]文化芸術のハコ(1)

詩人の谷川俊太郎さんは、文化芸術の拠点「いわき芸術文化交流館アリオス」を「ハコ」と表現し、文化芸術の持つ無数の可能性についてユニークに詩われています。
今回は、この「ハコ」の魅力と文化芸術が与えるチカラについてお届けします。

■「アリオス」と「ハコ」
「ハコのうた」にあるとおり「ハコ」は『生産と創造の場』であり『感動と共感の舞台』です。
「ハコ」としてのアリオスは、文化芸術が持つ力を通じて、いわきの「まち」と「ひと」に元気と勇気をもたらす役割を担っています。
市民の皆さんの文化芸術に対する関心を高めるため、良質な公演をはじめ、市民参加型の多様なイベントなど、さまざまな工夫を凝らしています。
これからもアリオスは、皆さんが日々の文化活動を通じて自らの感性や知性を磨き、人々との出会いが輪となって新たな価値を生み出せる「ハコ」になること。
伝統文化から先駆的な舞台芸術まで、創造性と生命力にあふれる「ハコ」になること。
心が弾み、心が踊り、心が豊かになる、そんな「ハコ」であり続けます。

■文化芸術は創造力の源泉
いわき市長
内田 広之

国内外で、文化芸術が盛んなまちは、例外なく、産業も経済も、まちづくりも勢いに乗っています。文化芸術は、社会経済活動やまちづくりの礎となる人の創造力の源泉だからです。
皆さんは「いわき市文化協会」をご存じでしょうか。音楽、演劇、舞踊、美術、茶道、華道など、多くの分野の皆さん同士で仲良く連携し、互いの活動を敬い、分野横断で文化芸術を愛し育む活動をされています。
こうした活動は、本市ならではのものですが、各分野相互の相乗効果を生み出していて、まさに、本市の文化芸術力の「強み」と言えます。
文化芸術は人づくり、まちづくりの創造の源泉です。これからも、大いに力を入れていきます。

■無限の創造性×無数の可能性
アリオスでは、交流空間としての賑わいづくりや、ハコを飛び出して皆さんの所におじゃまするなど、文化芸術に親しんでもらいながらさまざまな創造性を育む取り組みを行っています。

◇〔POINT 01〕本物と出会う
ー共感が生まれる場所ー
良質な文化芸術を届けるため、アルパイン大ホールの音響設備は専用ホールクラスの性能と機能を備えており、空間は音響的に好ましい形状となっています。
さらに、クラシックコンサートを行う上で不可欠な舞台音響反射板も一般的に使用される水準を超える優れた仕様となっています。また、小・中劇場は、移動観覧席の有無にあわせ、平土間にも劇場形式にも可変でき、演劇や古典芸能などにも対応できる劇場となっています。
本物と出会う「ハコ」として、皆さんの文化芸術活動の機会・場の創出を図りながら、これからもたくさんの感動と共感を生む場であり続けます。