- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県相馬市
- 広報紙名 : 広報そうま (令和7年6月1日号)
Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師 福島医大主任教授
■胎児への被ばくの影響は?
Qちゃん:先生、今の相馬市では空間放射線量は低下しているし、食品から基準値以上の放射線の検出は少なくなっているんだよね。
つぼくら先生:そうだね。今でも放射線の検査や測定は続けていて、空間放射線量は原発事故当時に比べるとだいぶ減少しているよ。山菜やキノコなどの山で採れる食品も、基準値以上の放射線が検出されることはだんだんと少なくなってきているね。
Qちゃん:原発事故直後は、空間放射線量も食べ物の中の放射性物質の量も高かったって聞いたことがあるけど、お母さんのお腹の中にいた赤ちゃんは心配ないのかな?
つぼくら先生:胎児期の被ばくについての研究は、原発事故以前からたくさん行われているんだ。原爆被爆者を対象とした調査では、妊娠期間中に一度に100ミリシーベルト以上の被ばくをしなければ、胎児に影響はないと分かっているよ。
Qちゃん:でも原発事故以降だと被ばく量は増えているんだよね?
つぼくら先生:原発事故によって増えた被ばく量は、世界各地点の自然被ばく量の違い程度で、健康への影響はないと考えられているよ。
Qちゃん:それを知って安心したよ。でも検査や測定はこれからも続けた方がいいよね?
つぼくら先生:そうだね。相馬市や福島県が安全な場所だと日本をはじめ世界の皆さんに理解してもらうためにも、これからも外部・内部被ばく検査や食品の放射能測定を継続して、正確な数字で証明することが重要だね。
Qちゃん:相馬市の現状を正確に分かってもらえるように、これからも検査や測定を続けていくよ。先生、ありがとう。
出典:環境省「放射線による健康影響等に関するポータルサイト」
■今回Qちゃんが分かったこと
・放射線による胎児への影響は、一度に100ミリシーベルト以上被ばくした場合に起こると考えられていること。
・原発事故で増えた被ばく量は、世界各地点の自然被ばく量の範囲内であること。
問い合わせ先:放射能対策室
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