健康 長崎大学・放射線健康相談窓口便り

長崎大学では、健康福祉課内にスタッフが駐在し、放射線被ばくと健康についての相談窓口を担当しています。『広報ふたば』を通じ、放射線と健康に関する情報を発信しています。

■放射性被ばくの身近な疑問…内部被ばくとホールボディカウンタ
今回は「内部被ばく」のメカニズムと、その測定方法である「ホールボディカウンタ」について解説していきます。
放射線被ばくとは、人体が放射線からの影響を受けることを指し、その受け方によって「外部被ばく」と「内部被ばく」の2種類に分けられます。

外部被ばく:地表や空気中に存在する放射性物質や医療検査、または服や皮膚表面に付着した放射性物質から放射線被ばくをすることです(例…胸のレントゲン検査)。

内部被ばく:放射性物質が体内に取り込まれ、体の中から放射線被ばくをすることです。その経路はさまざまで、飲食や呼吸による場合や、皮膚や傷口から、あるいは薬の内服による場合があげられます。一度体内に入った放射性物質は代謝や排せつによって減少していきます(生物学的半減期)。

■内部被ばく線量を測る「ホールボディカウンタ」
ホールボディ・カウンタ(Whole Body Counter)は、体の中から出る放射線(ガンマ線)を測定する検査機器です。体の中から放出される放射線のエネルギーから、どのような放射性物質(例えばセシウム137やカリウム40など)が体の中にあるのか、そこからどのくらいの影響を受けているのかがわかります。この検査によって放射線を受けることや、痛みを伴うことはありません。タイプにもよりますが、検査は数分程度で終了します。現在、福島県や原子力安全研究協会の検査車両が巡回しており、希望する方が検査を受けられる体制が整備されています。受検方法は双葉町役場のホームページにも掲載されていますので、受けてみたいと思われる方はQRコード(本紙掲載)からご確認ください。
今後も、放射線や健康影響に関する疑問や不安がありましたら、長崎大学・双葉町復興推進拠点のスタッフまで、お気軽にお問い合わせください。

問合せ:健康福祉課 健康づくり係
【電話】0240-33-0131