- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県双葉町
- 広報紙名 : 広報ふたば 2025年7月 災害版 No.170
■石破茂総理大臣へ要望書提出
6月4日、「双葉地方町村会」(会長 吉田淳大熊町長)が東日本大震災と原発事故からの復興・再生に向けて首相官邸で石破茂総理大臣に要望書を提出しました。
帰還困難区域の解除、被災自治体の復興・再生に向けた人的支援や財源確保など「第二期復興創生期間以降も切れ目なく、復興が進められるよう財源の確保をお願いしたい」と要望しました。
これに対して石破総理大臣は「今まで以上の規模で復興を政府として尽力していく」との考えを示しました。
■帰還困難区域を抱える町村の協議会要望活動
5月23日、原発事故による帰還困難区域を抱える町村(双葉町、大熊町、浪江町、富岡町、葛尾村、飯舘村)の協議会による要望活動が行われました。
伊澤町長は会長として各町村長や議長などとともに、復興庁、環境省、経済産業省、国土交通省、自由民主党東日本大震災復興加速化本部に対して帰還困難区域の避難指示解除に向けた取り組みの具体化や町村の復興・再生に向けて人的・財政的支援を要望しました。
主な要望事項は、以下になります。
(1)帰還困難区域について
・帰還困難区域の避難指示解除に向けた取組の実施
・残された土地・家屋に対する方針の明示
・帰還困難区域全域の避難指示解除に向けたビジョンの明示
・立入規制の緩和に伴う防犯対策の強化
・住民への生活支援の継続
・除染土壌等の最終処分地選定等
(2)町村の復興・再生について
・復興・再生に向けた人的・財政的支援
・福島イノベーション・コースト構想の推進など
■町内で田植えが行われました
5月26日、町内の長塚地区と新山地区で田植えが行われました。
本年は米の出荷制限解除に向けた実証栽培として位置付けたもので、米に含まれる放射性物質が国で定める基準値を超えていないか確認するものです。
昨年度は試験栽培として作付けを行い、放射性物質が国の基準値を下回ったことが確認できたため、今年から作付け再開に向けた実証栽培に移行したものです。
この日は2カ所合わせて約1600平方メートルの水田に県のオリジナル品種「天のつぶ」を植えました。
10月中旬には収穫し、全量全袋検査を行う予定です。
■双葉町放射線量等検証委員会が中間報告書提出
5月30日、伊澤史朗町長は双葉町放射線量等検証委員会の田中俊一委員長より、特定帰還居住区域での放射線量の低減状況などについて検証した結果の報告を受けました。
今回の中間報告では、特定帰還居住区域等のうち三字、下長塚、羽鳥行政区にあたる区域について、「除染や自然減衰等により放射線量が十分に低減しており、立入規制を緩和して差し支えない」とご判断いただいたほか、「引き続き実測による個人被ばく線量を把握・発信していくと共に、専門家によるリスクコミュニケーションなどの対策を充実させることが重要である」とご報告いただきました。