くらし 【特集】防犯意識を高めよう 1

■安心・安全なまちへ
「古河市は安全なまちだから、自分は大丈夫」と思っていませんか。
近年、犯罪の手口は巧妙化し、市内でも被害が後を絶ちません。被害に遭わないためには、いつ自分が狙われてもおかしくないという意識を持ち、犯罪への対策を一人一人が考え、実践することが大切です。
市内には、身近に起こる犯罪被害を防ぎ、住みよいまちにするために、地域ぐるみで防犯活動をしている人たちもいます。
今回の特集をきっかけに、犯罪被害を人ごととせず、自分にできることから始めてみましょう。

○令和6年市内犯罪認知件数

◆窃盗
昨年、市内で発生した犯罪認知件数は854件。そのうち75パーセントは窃盗が占めています。特に自転車や金属の盗難が相次いでいるため、次のような対策に取り組みましょう。

○自転車盗難
昨年、市内の自転車盗難被害は104件で、最も被害に遭いやすい身近な犯罪です。わずかな時間でも必ず鍵をかけるなど、対策を徹底しましょう。
・アースロック
自転車を手すりや柱など動かないものに固定しましょう。「簡単に持ち去れない」と思わせることも抑止力になります
・盗難防止用ブザー
自転車の不審な動きを感知してアラームが鳴るため、犯行を諦める可能性があります
・防犯登録番号を確認
万が一盗まれて警察に届け出をする際、登録番号が分かっていると、自転車が手元に戻りやすくなります

○金属盗難
金属価格が高騰する昨今、県内では銅線・水道の蛇口・田畑の給水バルブ・用水路のふた(グレーチング)・銅や真ちゅう等の非鉄金属を狙った窃盗事件が発生しています。
・太陽光発電施設管理者の人へ
防犯カメラ、人の侵入を検知する機械警備を複数導入しましょう。盗んでもお金にならないアルミケーブルの導入も効果的です。また雑草の手入れや、フェンス等の設備をきちんと整備して第三者に管理が行き届いている印象を与えましょう
・工事業者・施設管理者の人へ
電線、鉄(銅)板、電化製品等を放置せず、防犯カメラや照明器具の設置、警備員を配置しましょう。定期的に見回りを行い、不審者を発見したときは、すぐ警察に連絡をしてください

◆住居侵入
近年は手口が巧妙かつ凶悪化した侵入犯罪が発生しており、金品のみならず、時には人命が奪われる事態にまで発展しています。誰もが狙われる危険性を認識し、自宅の防犯力を高めましょう。
・アポ電
親族や警察官、市役所の職員になりすまし、犯行前に家の状況や資産を把握するために電話をかけてきます
・業者を装った訪問
ガスの点検などを装った訪問者が、玄関のドアを開けさせ家の中に入り、下見を行います

○対策
・自動録音機等の防犯機能付き電話機を設置する
・電話機の番号通知機能を活用する
・昼間帯、在宅でも玄関のドアは必ず施錠する
・インターホンやドアスコープで相手を確認する
・ドアを開ける際は、ドアガードをかけたままで対応する

○防犯対策チェック
(1)補助鍵の設置
(2)人目につきにくい場所に防犯砂利を敷く
(3)防犯ガラス・防犯フィルムを貼る
(4)人の動きを感知するセンサーライトの設置
(5)防犯カメラの設置
(6)大金の保管は金融機関へ

■ニセ電話詐欺等の被害を防ぐ
県警では、特殊詐欺の事を「ニセ電話詐欺」と呼んでいます。この詐欺は日々手口が巧妙化しており、高齢者だけでなく20代や30代の被害も増えているため注意が必要です。
犯人は、さまざまな手段であなたを動揺させて金品を奪おうとします。「自分は大丈夫」と思わず、いつ自分が当事者になっても冷静に対応できるよう、日頃から注意して生活しましょう。

○主な手口
県内で被害の多い手口を紹介します。「お金」や「キャッシュカード」などの話が出た場合は、電話を切って警察や家族に相談しましょう。

1 架空料金請求詐欺
成り済ます会社など:インターネットサイト事業者、法務省、裁判所
「未払いの料金がある」など、架空の事実を口実として金銭等をだまし取る(脅し取る)手口です。携帯電話にショートメッセージ(SMS)が送られたり、自宅にはがきが送付されたりします。

2 オレオレ詐欺
成り済ます人物:警察官、弁護士、親族
電話口で、仕事に関するトラブルなどを口実にお金を要求する詐欺です。親族を装う場合は「風邪をひいて喉の調子が悪い」「携帯電話をなくした」などと言い、声や電話番号に違和感を持たれないような手口を使います。

3 還付金詐欺
成り済ます人物:自治体・税務署・年金事務所の職員
「医療費・保険料の過払い金や、一部未払いの年金がある」など、お金を受け取れるという内容の電話をかけてきます。犯人の指示通りにATMを操作すると、犯人の口座にお金が振り込まれるという詐欺です。

4 キャッシュカード詐欺盗
成り済ます人物:警察官、銀行協会職員、大手百貨店職員
電話で「キャッシュカードが不正に利用されているため、確認させてほしい」などの名目でキャッシュカードを準備させます。その後自宅を訪れた犯人が、隙を見てすり替えるなどしてカードを盗み取る手口です。

5 SNS型投資詐欺
成り済ます人物:著名人、投資家、金融商品取引業者
SNSなどの非対面の手段で投資を勧め、投資名目で金銭等をだまし取る詐欺です。著名人の名前・写真を悪用した嘘の投資広告を出したり「必ずもうかる」などの甘い言葉で誘惑したりします。