くらし ふるさと歴史だより

◆山城のススメ
市内には、佐竹氏一族に関係する、中世の山城がたくさんあります。特に近年は美和地域で「森と地域の調和を考える会」が中心となって整備を行うなどして、実際に登って見ることができる山城が増えました。
しかし市内の山城は、一般的にイメージするお城とは違い、山肌をそのまま利用して築かれた、もっと古い形態のものです。それが数百年の歳月により森林に埋もれ、一見するとただの山でしかありません。そこで今回は、そのちょっとわかりにくい魅力や、楽しみ方を紹介したいと思います。
山城は、集落を守りやすく攻められ難い急峻(きゅうしゅん)な山に築かれています。(平地にあるお城は平城という)
このため、身近な山ではあるけれど、滑落する危険もある、油断のならない場所です。サンダルなどではなく、きちんとした山登りの格好で挑みましょう。

◇山城の基本構造
・まず登り口にある説明板などで全体像を把握しましょう。予備知識があるほど、妄想がはかどり、楽しいです。
・今目に見えるものは、数百年を経た姿です。当時の姿を想像しながら行きましょう。
※詳細は本紙をご覧ください。

◇山城を攻める兵士の気持ちになって登ろう!
・城攻めをする兵士の気持ちで登ると、郭や堀がとても計算されて配置されている事が分かります。警戒して進みましょう。
・この時代は、村人たちも皆で立てこもり戦います。様々な攻撃をよけながら頂上を目指しましょう。

◇征服者の気持ちを味わおう
・頂上付近は主郭といって、守りの大将が居る最後の砦です。ここを制覇すれば貴方の勝利です。ゆっくりと景色を堪能してください。

◇下るときは、城を守る兵士の気持ちで
・上から見ると、攻めてくる兵士がいかに丸見えで、狙いやすいようにつくられているかが分かると思います。(足下には気をつけてね!)

昔からある集落には、たいてい城跡があります。ご先祖様たちが戦ったかもしれない城跡を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。
(歴史民俗資料館 中林香澄)

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