くらし ≪特集≫ARスポットを巡りスマートフォンでデジタル烏山城体験

戦国時代から江戸時代にかけての山城跡である国史跡「烏山城跡」。その魅力を発信するため、烏山城跡や城下町をデジタルで復元したコンテンツを作成しました。来訪者は、スマートフォンなどを用いて、烏山城跡の歴史や概要を知ることができます。
このコンテンツを使用しながら烏山城跡を散策し、烏山城跡の歴史や魅力に触れてみませんか。

▽ARとは?
現実世界に仮想空間の情報を重ね合わせて表示する技術のこと。

◆烏山城ってどんなお城?
烏山城は、町の中心より北西に位置する八高山(206メートル)に築かれた山城で、山の形が牛の寝ている姿に似ていることから、別名「臥牛城(がぎゅうじょう)」とも呼ばれています。
古記録や系譜などによると、那須氏一族の沢村五郎資重が応永25年(1418)に現在の地に城を築いたのが始まりとされ、天正18年(1590)の那須氏の改易まで那須家の居城となりました。その後、短い期間で城主が交替しましたが、享保10年(1725)に大久保常春が入封後は、大久保氏が8代140余年にわたり城主となり、明治に入り廃城になりました。
城跡は、東西最大で約800メートル、南北最大で約1,300メートル、面積約46ヘクタールに及ぶ広大なもので、五城三郭とよばれる主要部分からなり、防御施設として空堀・堅堀・堀切り・土塁などが設けられ、本丸周辺には石垣も築かれています。また、万治2年(1659)時の城主堀親昌により城の東山麓に新たな居館(三の丸)が築かれました。
現在、城跡は杉林に覆われていますが、空堀・土塁・石垣などの各遺構が良好な状態で現存し、八雲神社北側から毘沙門山・城山に至る遊歩道が整備されていますので、城跡を見学しながら周辺を散策することができます。
烏山城跡について詳しくは、市ホームページでご確認ください。

◆デジタル烏山城の体験方法
烏山城跡内8か所のARスポットで、デジタル烏山城を体験できます。それぞれのARスポットでは、当時の城郭のCG映像や発掘調査の時に出土した資料の画像が見られるほか、烏山城跡に関連したクイズも出題されます。

▽STEP1
デジタル烏山城を楽しむには、スマートフォンでQRコードを読み取って起動させてください。
※QRコードは、山あげ会館(金井2-5-26)と市商工観光課(中央1-1-1)に設置してあるパンフレットからも取得できます。

▽STEP2
烏山城跡内にある全8か所のARスポット(看板)を見つけましょう。見つけたら、それぞれのARスポット(看板)に、起動させたスマートフォンのカメラレンズをかざしてください。

▽STEP3
それぞれのARスポットによって、異なるコンテンツが体験できます。デジタル烏山城体験で、今までとは少し違った烏山城跡の散策を楽しみましょう。

◆烏山城ARスポットを巡ろう!
ARスポットは全8か所。好きな順番でARスポットを巡り、それぞれの場所で異なるコンテンツをお楽しみください。

(1)山あげ会館
文星芸術大学と連携し作成した、烏山城の歴史に関するメタバース動画を視聴できます。

(2)七曲口
寛永17年(1640)、新たな登城口として整備されました。

(3)車橋
車橋とよばれる橋があったと言われています。車橋とは、下に車輪が付いた引き橋で、敵が攻めてきたときには橋を引き外し、侵入を防ぐ橋のことです。

(4)吹貫門
敵に対し、横矢が掛かるよう、門の側面に石垣が築かれています。
CG復元されたいにしえの姿の動画が再生されます。

(5)正門
絵図などから周囲を石垣、土塀などで囲み、厳重な防備を施していたことが分かります。一部に石列なども見られ、正門にふさわしい格式を備えていたようです。

(6)本丸
明応年間(1492~1501)、那須資実が行った城域拡張の際に整備されたと言われ、古本丸が使用されなくなると実質的な主郭となりました。

(7)古本丸
享禄年間(1528~1532)の火災により建物が焼け、その後再建されず本丸に主郭が移ったと言われています。

(8)西城
城の西側は、緩やかな峰続きで敵の侵入を受けやすいため、土塁・横堀などを巧みに用いて堅固な防御を施しています。

(2)、(3)、(5)では烏山城跡に関するクイズが出題されます。
(6)、(7)、(8)では出土品とその説明が表示されます。

▽「烏山城下町マップ」で散策をさらに楽しく
地図画面で「赤色立体地図」、「GoogleMap」、「下野国烏山城絵図」の3種類の図面を比較して楽しむことができます。そのほか、市内のお食事処などを確認することもできます。

▽ARデジタル登城記念特製御城印プレゼント
ARスポットを4か所以上訪問し、スタンプを集めると、自動的に「応募」ボタンが表示されます。ボタンを押下し、アンケートに回答いただいた先着300人に、ARデジタル登城を記念した烏山城の特製御城印をプレゼント。特製御城印は、山あげ会館(金井2-5-26)で受け取れます。

○AR体験会を開催しました
3月20日(木・祝)、烏山城AR体験会が開かれ、親子連れなど約20人が参加しました。当日は、市生涯学習課学芸員による烏山城跡の解説や市商工観光課職員による端末操作の説明が行われ、ARを体験しながら烏山城跡の散策を楽しむ参加者の姿が見られました。