- 発行日 :
- 自治体名 : 群馬県
- 広報紙名 : ぐんま広報 2025年4月 No.431
7年度予算の概要
総額8,078億円
前年度と比べて262億円(3.4%)増加しました。
新型コロナ対策関係予算を除くと、平成20年度以降では最大の予算規模です。
▽歳入
個人県民税の定額減税の影響がなくなる他、企業業績が堅調に推移していることから、県税は180億円の増加を見込んでいます。また物価高騰対策による交付金の増加などで、国庫支出金は81億円の増加を見込んでいます。臨時財政対策債がゼロになったことなどにより、県債の発行額は2億円減少しています。
地方消費税清算金…最終消費地に地方消費税の税収を帰属させるため、都道府県の間で清算を行うもの
地方交付税…いったん国が税として集め、その一定割合が地方公共団体に配分されるお金
国庫支出金…使い道を決めて、国から支払われるお金
財政調整基金繰入金…財源の不足を補うための基金(貯金)の取り崩し
▽歳出
税収の増加に伴い、税関係交付金等は137億円の増加を見込んでいます。また高齢化の進展などにより、社会保障関係費が48億円の増加、県有施設の長寿命化改修など大規模建築事業の増加などにより、投資的経費が79億円の増加を見込んでいます。
公債費…これまでに借り入れた県債の返済金と利子
投資的経費…将来にわたり使用される施設などの建設費
※端数処理の関係で、合計と一致しない場合があります
■重点施策1 こどもまんなか推進
▽妊娠~こどもの誕生~幼児期
新生児の先天性代謝異常等検査で、新たに7疾患の検査費用を助成します。また1歳児4人に対して保育士を1人配置し、非認知能力(※1)育成やインクルーシブ保育(※2)に取り組む保育所などに対し、新たに補助を行います。
※1 非認知能力…学力では測れない自主性や、やり遂げる力など
※2 インクルーシブ保育…多様な背景を持つこどもたちが共に成長できる保育
・新生児の先天性代謝異常等検査助成 1億7,286万円
・保育の充実(低年齢児保育補助) 1億3,588万円
▽小学校~中学校~高校
小学校の校門が開くまでの朝のこどもの居場所の確保や、県営住宅の活用、プロスポーツチームなどとの連携で、こどもの居場所づくりに取り組みます。またインクルーシブ教育(※)モデル校の環境整備や、非認知能力の評価・育成に向けて、指定校で実践研究を行います。さらに私立高校に通うこどもがいる中間所得層の家庭への授業料支援を拡充します。
※インクルーシブ教育…全てのこどもが共に学ぶ教育
・新たなこどもの居場所づくり 3,101万円
・インクルーシブ教育 3,328万円
▽多様なニーズを抱えるこどもへの支援
引き続きスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーを小・中学校、高校に配置するとともに、学校の課題に助言を行うスクールロイヤー(弁護士)を新たに配置します。またケアリーバー(※)の就労相談体制を強化します。
※ケアリーバー…児童養護施設や里親などの社会的養護のケアから離れたこどもや若者のこと
・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー・スクールロイヤー配置 3億4,230万円
・ケアリーバー支援拡充 5,877万円
▽社会全体の意識・構造改革
親のテレワークとこどもの保育園留学を組み合わせた「親子でテレワーク移住体験」や、家事・育児分担について夫婦で考えるイベントを行います。
・親子でテレワーク移住体験 385万円
・家庭内での家事・育児分担推進 565万円
■重点施策2 新たな富の創出に向けた未来への投資
▽デジタル・クリエイティブ産業(※1)のエコシステム(※2)構築
「tsukurun」や夏に開設予定の「TUMO Gunma」での小・中学生、高校生のデジタルクリエイティブ人材育成に加え、大学生世代以上を対象にした人材育成機関の開設に向け構想を策定します。さらに映像作品のロケ誘致や支援に加え、バーチャルプロダクション(※3)の映像素材でも群馬県を発信します。
※1 デジタル・クリエイティブ産業…デジタル産業とクリエイティブ産業を掛け合わせ、その技術やアイデアなどを融合させた新たな産業
※2 エコシステム…複数の企業や団体が連携し、それぞれの技術や強みを生かしながら、業種・業界の垣根を越えて共存共栄する仕組み
※3 バーチャルプロダクション…背景映像の仮想空間と実物の被写体を同時に撮影し、合成する制作手法
・クリエイティブ人材の育成 4億1,487万円
・ロケ支援・魅力発信 3億4,060万円
▽リトリート(※)の聖地
リトリート推進のため、地域の基盤整備を支援するとともに、戦略的なプロモーションを行います。また県立赤城公園の整備を進める他、ぐんまフラワーパークについても秋のリニューアルオープンに向けて開園準備を進めます。
※リトリート…日常から離れてゆったり心と身体を癒やし、自分をリセットする過ごし方
リニューアル後の県立赤城公園イメージ
・リトリート推進 3億8,775万円
・県立赤城公園活性化整備 11億765万円
▽クリエイティブシティ構想実現
県庁~前橋駅前の道路空間について、コンペ優秀デザインに基づく基本設計を行います。また「GunMaaS」を活用した新たな交通サービス構築などに取り組みます。
・県庁~前橋駅クリエイティブシティ構想 7,000万円
・MaaS(※)社会実装支援 1億2,746万円
※MaaS…Mobility as a Serviceの略で、複数の公共交通やそれ以外のサービスを組み合わせてスマートフォンなどで検索・予約・決済を一括で行うサービス
▽県内産業の稼ぐ力の向上
国内外でぐんまちゃんのプロモーションを行います。新たな農業の担い手として期待される農外企業の誘致、林業への民間企業参入を促進します。欧州スタートアップ(※)企業と県内企業のマッチングを支援し、新規事業開発・課題解決につなげます。
※スタートアップ…短期間で、技術革新や新たなビジネスモデルの構築、新たな市場の開拓を目指す動き、または概念
・ぐんまちゃんのブランド化 4億7,656万円
・ぐんま農業版企業誘致促進 7,089万円