くらし いきいきまえばし人

■人生の最終章を共に楽しく
在宅緩和ケア医
萬田緑平さん・60歳 総社町植野

4月19日(土)から前橋シネマハウスで、萬田さんの活動と在宅緩和ケアを選択した家族の物語を描いた映画「ハッピー☆エンド」を上映。
17年間、外科医を勤め、現在はがんにまつわる痛みや辛さを和らげる在宅緩和ケア医として活動している。
「患者さんのほとんどは、良い人生だったと言葉を残し、幸せそうに亡くなっていきます」と萬田さんは語る。
外科医の頃は、心臓マッサージや人工呼吸などの延命治療がされる患者の様子を見てきた萬田さん。勤務1年目からその治療が患者にとって辛いのではないかと感じ、2年目からは本人や家族などに延命治療をしないという了承を得たうえで、独自の看取り路線を築いていた。
「がん患者は死ぬことが辛いのではありません。治療で家に帰れず、好きなように生活できないことが辛いのです」と萬田さん。
萬田さんの患者は好きなように過ごすことを基本とし、亡くなる前には、家族へ感謝の言葉を伝えてもらうようにしている。患者や家族からの、先生に会えて良かった。ありがとう、という言葉が萬田さんのやりがいにつながっている。
「上映する映画は、あまり知られていない世界だと思うので、たくさんの人に見てほしいです」と語る萬田さんの今後にも注目したい。映画について詳しくは本紙27ページをご覧ください。