くらし Happiness Letter(コウノトリ便り) 第6回

■コウノトリはどうやって飛ぶのか

コウノトリが飛んでいる姿を見たことはありますか。コウノトリの体長は約1.1メートルですが、大きな翼を持っているため、羽を広げるとその幅は約2メートルにもなります。コウノトリの飛行は、首を伸ばした状態で羽をバタつかせず、上昇気流を使って円を描くように回りながら高く飛ぶ「帆翔(はんしょう)」という方法で、優雅に飛行するのが特徴です。
コウノトリは長い距離を移動する渡り鳥の一種のため、日本全国を飛び回っています。昨年の7月に鴻巣市内に飛来した野生のコウノトリも、徳島県や島根県で生まれたコウノトリたちで、このように遠く関東まで飛来することもあります。1回の飛行でおよそ200キロメートル飛ぶことができ、日本列島と大陸間を簡単に往復するほどの大きな飛翔能力を持っています。
長距離の飛行のために、コウノトリのような鳥たちは見た目よりも体の造りが軽くできています。そのヒミツは骨にあり、人間は体重に対して20%ほど骨の重さがありますが、鳥はたったの5%しかありません。鳥の骨は、トラス構造というとても頑丈な造りになっていて、軽い骨でも体を支えることができるようになっています。もし飛んでいるコウノトリを見かけたら、そういったところも意識して観察してみてください。