- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県蕨市
- 広報紙名 : 広報蕨 令和7年8月号
天才絵師の作品蕨にあり ─No.111─
■暁斎筆「枯木ニ烏図」大判錦絵
暁斎は明治14年(1881)開催の第二回内国勧業博覧会に肉筆画の「枯木寒鴉図(こぼくかんあず)」を出品し、日本画の最高賞の妙技二等賞を受賞します。その時、暁斎はその作品に100円という高値をつけたために非難されますが、暁斎の「これは今までの精進に対する値です」という主張を支持し、日本橋(にほんばし)の菓子商・榮太樓(えいたろう)の主人が100円のまま買い上げたことが、大きな評判を呼びました。以後、暁斎は烏(からす)の絵の注文を多く受けるようになります。本図はその「枯木寒鴉図」に最も近い烏図の錦絵です。
※本作品は現在の展覧会で御覧いただけます
河鍋 暁斎(かわなべ きょうさい) 天保2年(1831)~明治22年(1889)
現在の茨城県古河市に生まれる。浮世絵や狩野派を学び、江戸・東京の庶民から人気を博す。明治9年、万国博覧会に肉筆画を出品。14年、内国勧業博覧会で日本画の最高賞受賞。娘の暁翠も日本画家。
■河鍋暁斎記念美術館(25日まで)
企画展「暁斎・暁翠いきもの大集合」展
同時開催 特別展「第39回かえる」展
開館:午前10時~午後4時
ところ:南町4-36-4
休館:火・木曜日、26日~末日
入館料:一般600円高校生・大学生500円小・中学生300円、65歳以上500円
※65歳以上の人は年齢の分かる物、学生は学生証をご提示ください
詳しい内容は館ホームページを御覧ください