くらし 【特集】熱中症にならない夏に

■危険な暑さが続く夏
近年の気候変動に伴い、危険な暑さとなる日が続いた昨年の夏。昨年に続き、これからの季節、気温の上昇とともに危険性が高まるのが熱中症です。
熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることで体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能がうまく働かなくなることで、体内に熱がこもってしまう状態のことをいいます。重症化すると意識消失やけいれん、場合によっては命に関わることもあります。正しい知識と対策で熱中症を予防しましょう。

■高齢者や子どもは特に注意が必要です
高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能や体の調節機能が低下しており、熱中症になりやすく、重症化する傾向もあります。
また、子どもは体温の調節機能が十分に発達しておらず、自分で衣服の着脱や水分補給を行うことが難しいこと、地面の照り返しで大人以上に暑さを感じていることなどから、熱中症になりやすいと考えられているため、特に注意が必要です。
無自覚のうちに熱中症になっている「かくれ熱中症」にも注意が必要です。熱中症の代表的な初期症状には、全身のだるさや吐き気、頭痛などを伴うめまいや立ちくらみ、一時的な失神があります。
熱中症の危険が高まるこれからの季節、熱中症が疑われる場合には、左記のチェック項目に沿って落ち着いて、状況を確かめて対処しましょう。


※環境省 熱中症環境保健マニュアル2022(図2-7 熱中症を疑ったときには何をすべきか)を参考に市で作成

■熱中症の発生状況
県では昨年5~9月、熱中症により全国で4番目に多い5千528人が救急搬送されました。また、救急搬送の発生場所は約4割が住居で、救急搬送者のうち半数以上が65歳以上の高齢者でした。
市内での昨年5~9月の救急搬送者数は102人にのぼり、7月に最も多く救急搬送されています。また、年齢別では65歳以上の高齢者が最も多く搬送されています。

◇〔月別〕熱中症による市内の救急搬送者数(令和6年5~9月)

◇〔年代別〕熱中症による市内の救急搬送者の割合(令和6年5~9月)

※入間東部地区事務組合からの提供データをもとに市で作成

■暑さ情報と熱中症対策

◇熱中症(特別)警戒アラート
国は、熱中症による健康被害のおそれなどがある場合に「熱中症(特別)警戒アラート」を発表し、熱中症への警戒を呼びかけています。
アラートが発表された場合、市では防災行政用無線や市ホームページなどでお知らせしています(熱中症警戒アラートは平日のみ対応)。アラートが発表された際は、不要不急の外出は避け、喉がかわく前にこまめに水分補給をするなど、普段以上に熱中症予防を意識しましょう。

◇指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)の開放
熱中症特別警戒アラートが発表された場合、危険な暑さをしのぐ避難施設として、市内の公共施設13か所などを指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)として開放します。避難の際は、日差しが強くなる前に行動し、飲み物や食料など必要なものを持参してください。
※自宅にエアコンがある場合など、涼しい環境が確保できる時は、避難の必要はありません。

■熱中症から身を守る!対策のポイント5選

◇point1 暑さを避けた行動を
・暑い日や時間帯は無理な外出を控えましょう
・エアコンなどの冷房機器を使い室温を調整して、涼しく過ごしましょう

◇point2 こまめに水分補給
・喉がかわく前に、こまめに水分を補給しましょう
・大量に汗をかいた時は塩分の補給も忘れずに
・水分補給は1日あたり1.2Lが目安です

◇point3 日ごろから健康管理を
・日ごろから体温や健康状態をチェックしましょう
・体調が悪いと感じたら、無理せず自宅で静養を

◇point4 暑さに備えた体づくり
・栄養バランスのとれた食事を3食とりましょう
・暑くなり始めた時期から適度な運動をしましょう

◇point5 周りの人にも気配りを
・家族や身の回りの人同士で声をかけ合いましょう
・おかしいと思ったら、医療機関の受診を

■まちのクールオアシスで一時的に休息がとれます
「まちのクールオアシス」は暑さの厳しい夏の外出時に、一時的に休息がとれる冷房設備のある協力施設です。協力施設には右のステッカーが掲示されています。
体温上昇や水分不足で熱中症にかかることのないよう、「まちのクールオアシス」協力施設で一時的に休息をとり、熱中症を防ぎましょう。

問合せ:健康増進センター
【電話】049-252-3771