- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県鶴ヶ島市
- 広報紙名 : 広報つるがしま 令和7年5月号
■むし歯予防のための間食や砂糖のとり方[健康応援団No242]
歯の健康を保つことは、食物をそしゃくするということだけでなく、食事をおいしく食べる、会話を楽しむ上でも大切なことです。国で展開している国民健康づくり運動「健康日本21」でも「歯の健康」への目標が掲げられ、80歳で20本自分の歯を残そうという8020運動が推進されています。その達成率は、2022年度の調査では51.6%*と運動開始当初に比べ上昇しています。
むし歯の原因は、歯の間や歯茎に歯こう(プラーク)がたまることによるものです。歯こうは食べかすではなく、細菌とその代謝物です。この細菌が、食べ物の糖質をもとに酸を作り出し、歯を溶かすことによりむし歯が発生します。
食べ物の中でも、砂糖が多く含まれるお菓子やジュースは細菌の餌となりやすく歯こうを増やす原因となります。特に、歯にくっつきやすいキャラメル、チョコレート、飴などや、歯の間に詰まりやすいケーキやドーナツは砂糖が口の中に長時間残りやすく、炭酸の入った甘い飲み物やスポーツドリンクは砂糖に加えそれ自体が酸性であることから、歯を溶かしやすいため注意が必要です。
むし歯予防のためにはお菓子や甘い飲み物などは時間を決めて食べること、食べた後にはきちんと歯磨きを行うことが大切です。
*厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」の結果より参照
女子栄養大学 栄養クリニック管理栄養士 由井美和(ゆいみわ)