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■東金生まれ東金育ち 地元でガラス職人として活動
菅原工芸硝子株式会社 取締役開発部長 伝統工芸士 松浦(まつうら)健司(けんじ)さん

Q:ガラスとの出会い
ガラスとの最初の出会いは、東金高校卒業後に趣味で始めた吹きガラスです。大学時代は、下宿先近くの教室に4年間通い、ガラスの魅力に引き込まれて、導かれるように今の菅原工芸硝子(スガハラ)に入社しました。毎日起きてから寝るまで、ガラスのことしか考えてないですね。

Q:仕事のやりがい
スガハラの最大の特徴は、職人が製品のデザインを行うことです。ガラスを自由に扱う職人がゼロから作るからこそ「作り手と使い手が近い」「どんな思いで作られたのか分かる」製品が生まれます。物があふれる時代、生み出した器を多くの方に選んでいただけるのは、最高のやりがいです。
「魅力にあふれたガラスの、誰も開けたことない引き出しを俺が開けてやる」という意気込みで、これからも技術を磨いていきます。

Q:個人としての活動を教えてください
ガラス歴29年。ガラスの魅力をたくさんの方に伝えたいと、個展を開催し、コンテストにも出品しています。
昨年「第31回テーブルウェア大賞〜優しい食空間コンテスト〜」のテーブルウェア・オリジナルデザイン部門で大賞・経済産業大臣賞を受賞しました。「せっかくやるなら、テッペンとってやる」という思いで出品し続け、オールジャンルの数ある器の中から選ばれたのは嬉しかったです。
今は、子どもたちに宝石のようにキラキラなガラスの種(シードグラス)を配る「ガラスの種蒔きプロジェクト」にも力を入れています。捨てるはずだった廃棄ガラスに安全処理を施したもので、子ども向けのイベントなどに出店して配っています。たくさんの種を蒔き、子どもたちにガラスの魅力を知ってもらい、ガラスのファンになってもらいたいですね。