- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県四街道市
- 広報紙名 : 市政だより四街道 令和7年7月15日号
■自然環境保全地区として「山梨地先」を選定します
緑豊かな自然が身近に残されているまち、四街道。このふるさとの魅力を、「みんなの手で」未来に引き継いで、いつまでも魅力あふれる四街道であるために、市は初めての「自然環境保全地区」として、ホタルが暮らす「山梨ほたるの里」がある「山梨地先」を選定しました。
■自然環境を保全する「5つの柱」
(1)里山景観の保全
(2)生物多様性の保全・回復
(3)水源の保全
(4)環境学習
(5)協働による取り組み
■自然環境保全地区について
四街道の自然の大部分は、谷津田と一体となった樹林や水路などからなる「里山」で占められており、「里山」は、四街道の生きものが暮らすための基盤にほかならないものです。市内ではヘイケボタル、オオタカ、クマガイソウなどの、里山に適した希少な動植物の生息・生育が確認されています。
また、「里山」から構成される豊かな自然環境は、私たちの暮らしの潤いとなるだけでなく、生物多様性の源となり、気候変動の影響を緩和するなどの多様な機能を有しています。四街道の魅力の1つとして、将来に継承することが大切です。
しかし近年では、農地面積の減少などが原因で、荒れた土地や手入れが行き届かない樹林が増えるなど、「里山」の質の低下がみられます。このまま四街道の自然が荒れ果てるまで放置するわけにはいかない―という思いから、特に保全が必要な場所を「四街道市自然環境保全地区」として選定し、魅力ある豊かな自然を将来にわたって保全するよう取り組みます。
■自然環境を保全する「5つの柱」
自然環境保全地区では、保全のための5つの方針の下、環境保全活動に取り組みます。
(1)里山景観の保全…豊かな里山景観を維持・再生するため、谷津田や湧水、斜面林などの多様な要素を一体として保全する。
(2)生物多様性の保全・回復…多様な生きものとその生態系を保全・回復する。
(3)水源の保全…地下水涵養(かんよう)*能力を保全しながら、ごみの不法投棄を里山の活用によって防止し、水源地機能を保つ。
(4)環境学習…自然や環境保全活動への興味・関心を高められるような場所として活用し、正しい理解を促進する。
(5)協働による取り組み…土地の所有者、環境保全活動団体、市役所など、みんなで協力して、環境保全活動などのさまざまなことに取り組む。
*地下水涵養:雨や河川の水などが地下に浸透し、地下水として供給されること。
■「山梨地先」を自然環境保全地区に選定
これまで、山梨地先の休耕田を自然観察地として市が借り上げ、ホタルが自生できる場所として整備してきました。この観察地では、地域の皆さんや、四街道自然同好会の方々の協力により、毎年2回の草刈りや水路清掃などの整備活動を行うことで、ホタルの住みよい環境を維持し、毎年のようにこの場所でホタルの姿を目撃することができています。この地に息づくホタルを含めた多種多様な動植物は、ふるさと四街道の魅力の一つとして、市内外の皆さんに親しまれてきました。
しかしここ数年、ホタルの観測数が減少傾向にあるほか、過去には観測できていたアカガエルなどの生き物が、近年ではほとんど観測されなくなるなど、自然環境に変化が見られています。この場所で暮らす、ホタルを含めたさまざまな生き物が暮らせる環境を、将来にわたって保全・継承していきたい―という思いから、市は、初めての自然環境保全地区として「山梨地先」を選定し、自然環境の保全に取り組んでいきます。
■自然環境保全地区選定記念講演を開催します
初めての自然環境保全地区の選定を記念して、四街道の自然環境に多く関わってきた方々を講師に迎え、講演会を開催します。
テーマ:「わたしたちの地域から」自然環境を守ること
〈講演1.:四街道市〉四街道市の自然環境に関する施策市の自然環境の現状や、「自然環境保全地区」選定の意義など
〈講演2.:市民団体〉四街道市で自然環境保全活動に携わる市内での自然環境保全活動の紹介や活動に当たっての課題など
〈講演3.:原慶太郎氏(東京情報大学名誉教授)〉四街道市から「生物多様性」を窺う生物多様性の方策や「四街道市で自然を保全する」ことの意義など
日時:8月27日(水)14時~
※開場13時30分
場所:文化センター301・302会議室
定員:先着150人程度
※参加費無料、申込不要
○「山梨地先」自然環境保全地区
・場所…山梨地先(旭ケ丘3丁目「グリーンタウン中央公園」付近)
・広さ…約2,050平方メートル
・確認されている生きもの…ヘイケボタルやメダカ、ドジョウなど
※詳しくは本紙をご覧ください。
このアイコンは、四街道市総合計画第1期基本計画(HAPPYSMILEPLAN)のロゴになり、重点プロジェクトに関連する記事に掲げています。この計画は、みんなで計画を共有し推進していきます
問合せ:環境政策課【電話】421-6131