- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県睦沢町
- 広報紙名 : 広報むつざわ 令和7年10月号
◆「郷土を誇りに思う心と人間力・社会力の育成と生涯にわたる幅広い学びで『睦沢版ウェルビーイングの実現』」
~基本目標I:園小中一貫教育カリキュラムの実施と確かな学力・自立する力・郷土を誇りに思う心の育成~
読書は心を豊かにし、知識を広げ、想像力を育てる大切な習慣です。町の教育振興基本計画では、重点施策6「豊かな心を育む教育」に読書機会の確保と環境整備を謳い、幅広い世代が読書を楽しみ、学びの機会を広げられるよう取り組んでいます。
◇乳幼児期に
子どもが最初に出会う本は、その後の読書への興味を左右する重要な役割を果たします。公民館の「ブックスタート事業」(0歳児に絵本を開く楽しい体験と絵本をプレゼントする活動)では、赤ちゃんの誕生を祝うとともに、親子で読書を楽しむきっかけを提供しています。さらに「セカンドブック事業」(3歳児健診時に引換券を配付し、数種類の絵本から1冊をプレゼントする活動)では、より多くの子どもたちが本と出会い、読書の楽しさを知ることを支援しています。
◇こども園・小中学校で
幼児期から読書に親しむことは、言語能力の向上や情緒の安定につながります。こども園では、絵本の読み聞かせの機会を設け、子どもたちが本の世界に入り込む楽しさを経験できるようにしています。小中学校では朝に「読書タイム」を設けるとともに、ボランティアによる読み聞かせや並行読書(教科書で学習した教材と関連させて、同じ作者の作品や同じ題材を取り扱った作品を読むこと)を通して、児童生徒が多くの本に触れられる機会を提供しています。また、読書月(週)間には、図書委員会が中心となり本への関心をさらに高める工夫がされています。
◇家庭で
読書習慣は、家庭での環境づくりが重要です。大人が積極的に読書する姿を見せることで、子どもも自然と本に興味を持つようになります。小中学校が配付している「家庭学習のすすめ」「Self-study Handbook」でも家庭での読書を推奨しています。家族で読書の時間を設けたり、感想を共有したりすることで、読書が日常の一部となっていきます。
◇地域で支える
学校司書を小中学校へ配置することにより、児童生徒にとって、学校図書館がより身近な学びの場として活用できるようになっています。児童生徒が自由に本を選び、知識を深める場としての役割を果たしています。また、公民館図書室では、年間を通してのボランティアや夏季休業中の中学生ボランティアが図書の貸し出しなどを行ってくれています。さらに、子育て支援事業や学校への読み聞かせ活動に取り組んでくださる団体もいらっしゃいます。公民館の一角には、家庭で不要になった図書を交換する「てのひら文庫コーナー」や図書入れ替えに伴う「リサイクル図書コーナー」なども設置されており、町全体で読書の楽しさを広める取り組みが行われています。
2025年の読書週間(10月27日~11月9日)の標語「こころとあたまの、深呼吸」は、読書を通じて心を落ち着かせ、思考を深める時間の大切さを伝えているのでしょう。本を開けば、日々の忙しさから解放され、新たな世界に触れることができます。心を満たし、知識を広げる読書は、まさに「深呼吸」のような存在です。家族で読書をする時間を大切にし、本のある暮らしを楽しんでみましょう。そして、町全体の読書文化を育てていきましょう。
