- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都豊島区
- 広報紙名 : 広報としま 令和7年3月1日号(特集版)
◆Caseケース02染井よしの町会
桜への愛着を通して絆を深める
地域住民で守る伝統、育む交流
○染井よしの町会Information(インフォメーション)
エリア:駒込3丁目の一部、4丁目・5丁目の全部、6丁目・7丁目の一部
設立:1950年
加入世帯:約2,800世帯
町会長 小林修司さん
Q.まちの特徴を教えてください。
町会に加入している世帯数が多く、ファミリー層も増えていますね。
夏休みのラジオ体操や餅つき大会などの行事の際も数百人もの参加者が集まり、活気のあるイベントになっていると思います。
また、染井よしの町会がある地域は江戸時代、植木屋が集まった植木のまちでした。
江戸末期から明治にかけて、染井村(現在の豊島区駒込)の植木職人がソメイヨシノを全国に広めたことから「ソメイヨシノ発祥の地」として桜への愛着が強く、桜に関する活動を積極的に行っています。
Q.町会ではどんな活動を行っていますか?
町会の環境部でソメイヨシノの枝を接いだ接木苗を栽培する苗床の管理を担当しています。
子どもたちと一緒に雑草を抜くなどの手入れをしながら育てているんですよ。
そうして成長した苗は、近隣地域やほかの自治体へ植樹されています。
また、染井よしの桜里まつりの物産市への参加がきっかけで友好町会になった、新潟県魚沼市の小出北部コミュニティ協議会との交流も行っています。
魚沼マルシェなども開催し、まちの人から好評でした。まずはイベントに参加して、町会にも興味を持ってもらえたらうれしいです。
従来の紙の回覧板や掲示板での周知も大切にしつつ、ホームページやメールマガジンでも情報を発信しています。
Q.今後の目標を教えてください。
受け継がれてきたことに、新しいことも取り入れながら、まちの人に参加・協力してもらえるような活動を広げていきたいです。
また、昨年町会長を引き継ぎ、仕事との両立を試行錯誤中ですが、早く軌道に乗せて次の世代にも引き継げるものを残したいと思っています。
世代を超えた橋渡しをしながら、「町内行事の時によく見かけるな」などのゆるいつながりでもいいので困ったときに助け合えるまちのつながりを育んでいければと思います。
染井よしの町会ホームページ※詳しくは本紙をご覧ください。
染井よしの町会Galleryギャラリー※詳しくは本紙をご覧ください。
3月 染井よしの桜里まつり
染井よしの桜の里公園で毎年開催。魚沼市などの自治体の物産市や町会の出店もあり。
町会の出店は、焼きそば、焼きとり、綿あめなどがあります。
綿あめは子どもたちに大好評で、毎年長蛇の列ができます。
6月 友好町会(小出北部コミュニティ協議会)への訪問
魚沼のお祭りに合わせて、約5年ぶりに訪問しました。
友好協定を結んだ記念に魚沼市庁舎の敷地内に植樹したソメイヨシノも立派に育っています。
魚沼の方から「遠く離れていますが『ご近所さん』みたいな感じ」と言ってもらい、うれしかったです。
1月 ソメイヨシノ接木講習会
区や駒込小学校と協力して開催し、今年は駒込小学校の児童約30名と保護者と一緒に50本ほど接木を行いました。
半月程度「室」に入れたあと、苗床に移植しました。
◆Caseケース03長崎五丁目町会
地域でつくる、安全・安心な暮らし
まちの防災力向上に取り組む
○長崎五丁目町会Information(インフォメーション)
エリア:長崎5丁目
設立:1946年
加入世帯:約1,050世帯
町会長 青柳德俊さん
Q.町会で行っている取組みを教えてください。
震災の被害を最小限にするために、防災に関する取組みに注力しています。
年に2回開催する防災訓練では、マンネリ化せず毎回参加してもらえるように工夫を凝らしています。
例えば、簡易トイレを配って使い方をレクチャーしたり、持ち運びやすい給水袋を配付したり。
参加するたびに発見があるような内容を心がけることで、毎回50名程の方に参加いただいています。
また、「歳末防火防犯パトロール」では、年末の3日間、大勢が町内を練り歩きます。
災害時の夜間避難の練習という側面もありますが、懐中電灯を片手に夜のまちを歩く非日常感が子どもたちには好評で、
120名近い参加者のうち3分の1を小・中学生が占めています。
Q.どのような思いで活動していますか。
住民に自分たちで身を守ってもらいたいという思いで、ガイドマップの作成や避難訓練などの活動を通して地道に情報発信を続けています。
ここでも多数の世帯が在宅避難となることが想定されるため、単身、子育て、夫婦のみといった世帯ごとにおおよそ必要な物資と量をまとめたリストを配付し、
各家庭での備蓄を呼びかけています。
また、長年取り組んできた防災活動に専門家の視点を取り入れたいと思い、今年度は都の「東京防災学習セミナー」に参加しました。
首都直下地震や防災・避難活動を体系的に理解し、防災上の基本的な対応、発災時や避難時の取組みなどを私たちのまちの防災に活用していきます。
長く住みたいと思ってもらえるまちづくり、そして住民が安心して暮らせる地域を目指して、これからもサポートを続けたいですね。
○長崎五丁目町会Gallery(ギャラリー)
6月 防災訓練(長五さくら公園)
初期消火、応急救護、避難訓練など。参加者に在宅避難に役立つ簡易トイレや給水袋などを提供し、日頃から災害の準備をするように呼びかけています。
避難所開設訓練(明豊中学校)
災害時を想定し、避難所開設・運営、段ボールベッドの組み立てなどの訓練。
隔年でほかの町会や区と合同で実施しています。
防災避難ガイドマップなど
自分と家族を守るためにも、日頃の備えが重要です。
地震などによる被害を少なくするために町会独自で作成し、お知らせしています。