- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県
- 広報紙名 : 県のたより 令和7年7月号
平成28年7月26日、県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」で起きた凄惨(せいさん)な事件。「意思疎通が図れない人間は生きている意味がない」というでたらめな考えで、元職員の男が19人もの尊いいのちを奪っていったのです。
このような事件を二度と繰り返してはならないとの強い思いから、私たちは県議会と一緒に「ともに生きる社会かながわ憲章」を策定し、その理念の普及に全力をあげてきました。
ただ、あれから9年が経過し、事件を知らない若い世代も増えてきました。しかし、私たちはあの事件を風化させることだけは絶対に避けなければなりません。
そこで、県は新たに、共生社会の実現に向けた活動を実践している方に憲章の理念を発信していただく「ともいきマイスター制度」を開始しました。第1号として脳性まひと闘いつつプロバイオリニストとして活躍している式町水晶さんにご就任いただきました。
今後は、マイスターのお力も借りながら、事件を語り継ぎ、憲章の理念を普及させ、「ともに生きる社会」の実現を目指していきたいと思います。
神奈川県知事 黒岩祐治