- 発行日 :
- 自治体名 : 神奈川県小田原市
- 広報紙名 : 広報小田原 令和7年4月号 第1272号
市立病院は「地域住民から信頼され愛される病院」を基本理念に、県西地域の最後のとりでとして、多くの診療機能を持ち三次救急を中心とした医療を提供してきました。令和8年春の新病院開院に向けて、今後も市立病院がより身近な存在となるように、市立病院の役割や診療機能を詳しくお伝えします。
◆最終回 Karte.6
全ての患者さんが安心して手術を受けることができるように
手術の痛みとストレスは、手術後の体力の回復に影響するため、痛みとストレスから患者さんを守る必要があります。麻酔科医は麻酔をコントロールし、手術中の患者さんの痛みとストレスを取り除き、安全な手術環境を整えるエキスパートです。当科は3次救急の要として、夜間でも緊急手術に対応できるよう、麻酔科医が24時間常駐しています。
《手術中の患者さんの負担を軽減》
麻酔には、全身麻酔と区域麻酔の二つの方法があります。
全身麻酔は、全身麻酔薬によって意識消失・無痛状態・有害反射の抑制を図ります。区域麻酔は、局所麻酔薬によって手術部位の無痛状態を図る麻酔方法で、患者さんの意識は保たれます。
当院は、患者さんの状態や術式を考慮し、これらの麻酔方法を単独または併用して実施し、手術中の患者さんの全身状態を日常通りに維持しています。また、新病院では、ハイブリッド手術室を新設します。ここでは、医療用画像診断装置を用いて手術を実施し、患者さんの負担をより軽減します。
《手術後にストレスの少ない入院をサポート「術後疼痛(とうつう)管理チーム」》
全身麻酔による手術を受け、持続的に鎮痛薬投与を受けている患者さんを対象に、専門的知識を有した医療チーム「術後疼痛管理チーム」(麻酔科医・看護師・薬剤師)が病室を訪問します。手術後急性期の痛みの減弱や合併症予防など、手術後の質向上が目的ですので、何かお困りの事があれば、チーム訪問時に相談してください。
◆麻酔科部長を紹介!
日本医科大学卒業後、母校の麻酔科学教室に在籍し、大学病院勤務をはじめ、大学院修了・関連病院や国外教育機関勤務を経て、令和5年4月より当院に勤務しています。現在までに、さまざまな手術対象疾患・術前併存症を持つ患者さんを担当し、最新手術に対応した麻酔も実施してきました。
麻酔を通じて、患者さん・医療従事者の皆さんが、安心して過ごせる安全な環境づくりにも努めていきます。
麻酔科 部長 岸川 洋昭
【WEB ID】P00375
問い合わせ:経営管理課
【電話】0465-34-3175